OKエンジン用キャブレターの実力や如何に

2016年全日本カート選手権統一規則によると、今年KFに使用できるキャブレターは次のように定められている。

最大直径24mmの2本の調整用スクリューを備えるKF2公認またはOK公認バタフライタイプキャブレターで、厳密にオリジナルのままでなければならない。(全日本カート選手権KF部門適用車両規定 第6項より抜粋)

ヨーロッパではすでにOKカテゴリーにトップカテゴリーはシフトしているが、昨年に引き続きKFカテゴリーで開催されている全日本カート選手権では多くの選手がKF2公認のキャブを瑞浪まででは使用している。ところが、新型のキャブが使えるとなると試さずにはいられない人種がサーキットにはうじゃうじゃいるのだ。それゆえにOK公認、Ibea製最新キャブレターF5を使用している選手が瑞浪にいた。澤田真治(No.2/EXPRIT/TM/DL)だ。

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鈍い金色を帯びているIbea F5があの場で注目を浴びていたことは言うまでもない。中には「入手しようとしたが今回には間に合わなかった」との声もあり、どうやら澤田が一番乗りのようだ。その性能やいかにとタイムトライアルの結果から最高速度を比べてみたのが下のグラフである。なお、最高速度はベストタイム時のものではなくタイムトライアルのヒート中のものである。データはRaceLiveから参照しているが、最高速度は1~2コーナーの間、アウト側縁石の切れ間付近に埋め込まれたセンサーにより測定されている物であるため、非常に正確性・信ぴょう性が高いといえる。

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タイムと最高速度にさほどの相関性がないのは少々意外な結果だ。また、BS勢はYH・DL勢に最高速で劣る傾向にあるのも気になるポイントである。もしもこれが転がり抵抗によるものであるとすれば、YH・DLはBSに比べてたわみにくいタイヤを用意したことになる。ラジアルに近い構造と考えてもいいかもしれない。その場合、一般的には温まりが悪くなる傾向にあるはずなのだが、特にDLの初動の良さは他を圧倒していた。最高速度の差が小さいので考えすぎかもしれないが…。ちなみに、No.14中森丈晴の最高速度はグラフから見切れているため表示されていない。

本題に戻ろう。澤田はトップの佐藤巧望からコンマ219差の8位とあまりふるわなかったにもかかわらず、最高速度は4番目に速い120.81km/h。同じEXPRIT TAKAGI RACINGに所属し、澤田と同じチューニングを施されたエンジンを使用しているであろう宮田莉朋と比べても0.61km/hのアドバンテージがある。ほんのわずかな差と言ってしまえばその通りではあるが、そんなわずかな差がレースの結果に繋がることは読者の多くが経験しているはずだ。スリップストリームがどれだけ有効に使えたかも関係がある上に、エンジンチューンも可能なKFでたった1台だけのデータであるために、これだけで新型キャブレターはいいと断言するのは難しいが、従来のキャブに比べてアドバンテージがある可能性は示されていると言えよう。

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