2016全日本カート選手権鈴鹿 KF第10戦決勝

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結局のところこの決勝でも空は雲に覆われ、どんよりとした天候の一日となった。肌寒さを感じるような状況となった15時ちょうどに、世界で最後のKF決勝レースの始まりが告げれらた。

最終戦というせいか、まるで選手の緊張感を現しているような若干速めのローリングで最終コーナーを全車が立ち上がっていき、レースがスタートされた。各車ともに好スタートを切り横並びでホームストレートを通過していく中、1コーナーを最初に飛び込んだのは2澤田。その後ろに3宮田、5佐々木、31三宅、30太田、少し離れて18菅波、12小高、その後方で27西村が集団をけん引する構図となる。オープニングラップで3宮田が2澤田をパスし早々にトップに立つとじわりじわりと2位以下を引き離す。5佐々木は3宮田の独走を阻止すべく2澤田の真後ろにピタリとつけ、3周目の最終コーナーで2澤田のインを鋭く突いて2番手に浮上した。6番手争いの18菅波と12小高はたびたび前後が入れ替わるバトルを展開していたが、5周目に18菅波がS字でストップしてしまう。その間に5佐々木は5宮田へ迫っていき、6周目で完全にロックオン。5佐々木は3宮田の様子をうかがっているのか、あるいは抜くタイミングを計っているのか、3宮田、5佐々木、2澤田の3台はその後しばらく膠着状態が続いていく。ここで上がってきたのは4朝日。先ほどの予選ヒートでスピンを喫し、予選を完走したものの16番手スタートであった4朝日だったが、7周目にはすでに7番手まで順位を取り返していた。逆に第9戦優勝の34角田は思ったよりも順位が上がらず、同周回のヘアピン手前にてマシンを止めてしまう。状況は3宮田、5佐々木、2澤田、それぞれに単独の31三宅、30太田、12小高、4朝日、そしてその後ろに25佐藤と24大草が続く。12小高は次第に30太田に追いつき、ヘアピンでパスし5番手へ順位を上げる。30太田は少しペースが上がらないのかそのままじりじりと下がっていき4朝日にも追いつかれそうになっていく。13周目の3コーナーでついにトップ3台の膠着状態が崩れた。3コーナーで5佐々木がトップに立つと、その後の最終コーナーで2澤田も3宮田をパスし2番手に浮上。このタイミングで5佐々木と2澤田の距離が少し空き5佐々木の立ち位置が楽になった。レースは残り10周を切ったころ、4朝日は30太田に追いつき最終コーナーで6位へ浮上。ちょうどそのころBS勢が全体的に苦しくなってきたか、2澤田が5佐々木を再びとらえた。そして25Rで2澤田が5佐々木のインを刺すと、アウト側に積もったタイヤかすに足をとられたか5佐々木の挙動が乱れる。そのタイミングを見逃さなかった3宮田は直後のヘアピンで5佐々木をパスし、トップ3が2澤田、3宮田、5佐々木となり、そこへ31三宅も追いついた。その後ろを走る12小高には4朝日が追いつき、この二人はヘアピンから次の周の1までコーナー毎に順位が入れ替わる激しいバトルを展開。最終的に1コーナーでインを刺した4朝日がこのバトルを制した。4朝日の勢いは止まらず、そのまま4位を走る31三宅に追いつき、12小高とのバトルの翌周の最終コーナーで31三宅を強烈なブレーキングでパスした。ここで少し遅れを取った31三宅に12小高が追いつき、シケインで2台が入れ替わり、続く最終コーナーで31三宅が順位を取り返そうとするがこれは失敗に終わった。レースは残り3周。ここで2澤田を3宮田が1コーナーでパスし再びトップに立った。3宮田、2澤田、5佐々木のトップ3は完全に団子状態となり、そこへ4朝日が近づいてくる。残り2周。5佐々木がヘアピンで仕掛けた際にトップ3の順位が大きく入れ替わった。このタイミングでトップに立ったのは5佐々木、後ろに2澤田、3宮田となったが、直後のシケインで5佐々木と2澤田がクラッシュ。5佐々木は一時的にスピードが落ち、また真後ろにいた3宮田はクラッシュをよけるべく速度を落とし、2澤田がそのままリタイヤに喫してしてしまった。この混乱に乗じてトップに躍り出たのは、じわじわと近づいていた4朝日。後ろにはスピードを取り戻した3宮田がつき、離れて12小高、5佐々木、30太田、31三宅となる。5佐々木はこのクラッシュでフレームが曲がり、それまでのペースでは走れなくなってしまったために30太田と31三宅にパスされてしまう。そしてKF最後のチェッカーフラッグが振られた。見事な逆転劇を見せた4朝日がトップチェッカー、続いて3宮田、12小高、31三宅、30太田、5佐々木の順でゴールラインを通過した。

1位 朝日ターボのコメント

予選は自分のミスで後方に沈んでしまったので、決勝ではチームの労力を無駄にしないために全周回を全力でアタックし続けました。序盤はBSに食われ気味だったので、ここでは無理せず少し抑えはしましたが、後半に単独走行となるとみるみるうちに前方集団へ追いついていけました。この様子を見て、最低でも表彰台には乗るんだという気持ちでさらに勢いをつけていきました。トップがクラッシュしたタイミングで1番手に上がることができましたが、これはあの場所に自分がいたためであり、これは自分の実力で優勝することができたのだと思います。シリーズでは2位という結果になりました。3宮田よりも自分のペースがいい大会も多かったにもかかわらずこの結果になったのは、そういう時にポイントを逃すことがあったことに原因があります。特に茂原での1レース目の予選でのリタイヤ、それにより後方からの追い上げとなり決勝での5位フィニッシュ。もしそうでなければ自分がチャンピオンだったかもしれないと悔しく思います。唯一の救いは今季3勝できたことで、勝率は僕が最も高いです。来シーズンはまだどうするのか決まっていませんが、自分が今でもレースできているのはDLのおかげだという思いが強く、恩返しのためにもまた来年もDLで戦いたいと考えています。

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2位 宮田莉朋のコメント

レース序盤にトップに立つことができたものの、後ろには5佐々木がいるためずっと警戒していました。彼はレース中盤に動きましたが、これは事前に予想していたため、おそらくこうなるだろうということはわかっていました。ただ、自分としてはまず第一にチャンピオンの獲得、そして第二に今回の優勝を狙っていたため、ここで無理をすることは考えていませんでした。結果として優勝することはできなかったものの、チャンピオンになることができ、今回はものすごくいいレースができたと思っています。また今回のレースでは、今まで僕はKFでTTトップをとったことがなかったので、KF最後のレースでその目標を達成することができたこともとてもうれしかった出来事の一つです。

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3位 小高一斗のコメント

スタート自体はすごくうまくいき、7番手まで順位を上げることができました。レース序盤は少し遅いかBS勢と変わらないかぐらいのペースで走っていたのですが、後半にはBS勢が落ちてきて5位まで上がっていけました。5佐々木がトップ3を前後しているのを見て、絶対何か起こると思いその時に備えていたのですが、やはりその予想はあたり、おかげで3位になることができました。しかしそれは決してアクシデントのおかげでなく、今回のYHタイヤに今までにないスピードがあったためです。確かに木金曜日は良かったものの土曜日の調子は悪く、今日もベストな状態だったとは言えませんが、タイヤそのものがものすごく進化していると強く感じました。今シーズンは例年にないほど雨が降った大会が多かったこともありますし、そうでなくても良いタイミングがいくつかありました。何をすれば開発が進むのかということもだんだんと掴めてきたので、YHはこれからどんどん良くなるのだという確信を得ることができたレースでした。

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