オートパラダイス御殿場の撮影ポイント

レーシングカートの撮影テクニックを紹介するこのコーナー。今回は富士山の裾野にある静岡県オートパラダイス御殿場（APG）を舞台に、カートレース撮影に挑戦しましょう。APGでは2つのコースレイアウトがありますが、主にハイスピードコースが使用されています。この記事では、ハイスピードコースでの説明を行ってきます。

オートパラダイス御殿場でのカートレース撮影

オートパラダイス御殿場はコース全体に外周路が整備されていて、フェンスもないので低い位置から撮影でき、走行中のマシンに対して比較的近距離に寄れるポイントがいくつかあります。一方でインフィールドに対してはどこも距離があるため、車体左側を写す構図に偏りがちです。バラエティを増やすためにはなるべく工夫して撮影する必要があります。

また、富士山を背景に入れられると御殿場らしい景色になりとても良いのですが、これには天候や運を味方にしなければなりません。今回の作例を撮影した週末では終始雲隠れしていたので、また次の機会にチャレンジします。作例のカメラはCanon EOS R5、レンズはCanon RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USMを使用しています。

スタートやピット作業が撮影できる1コーナー

1箇所目は定番とも言っていいストレートを正面から撮れるポイントです。ど正面から迫力のスタートを撮るのも良いですが、１コーナー寄りの方に移動して大観衆を背景に入れて撮るのもおすすめです。

ピットレーン側に移動すると作業風景やピットレーンを走る姿も撮影できるので、フリー走行の時などにチャレンジしてみると、いつもと違った画が撮影できるかもしれません。

スリップ合戦が魅力の3コーナー

次は3コーナーです。1コーナー立ち上がりから3コーナーまでは長めのほぼストレートなので、レース中はスリップ合戦が繰り広げられます。

綺麗な長い車列が出来やすいのでそれを捉えるのも良いですが、良いポイントはこの先の3コーナーを曲がり終えたあたりです。3コーナーはオーバーテイクポイントなので、横並びで入ってくるバトル風景が撮りやすいです。スレスレの接近戦を撮りたい方はここで構えましょう。また立ち上がりをバックショットで捕らえると、コースギリギリを使ってアタックしていく様を切り取れます。

インリフトが撮れる4コーナー

4コーナーまで移動して、まずは3コーナー立ち上がりにレンズを向けましょう。ここはコースの外側ギリギリにマシンが出てくるため縁石を画角に入れやすく、攻めている感のあるかっこいい写真が撮れます。

4コーナーは逆バンクになっているため、インリフトがとても発生しやすくなっています。ドライバーによって走行ラインが異なるコーナーなので難易度は上がりますが、ここではバックショットでインリフトの瞬間を押さえた、コーナーのバンクを生かした写真が撮れます。背景の抜けが良いのもこのコーナーの特徴です。

8コーナー～最終コーナーは縦構図もおすすめ

4コーナーから少し左に移動すると、8コーナー立ち上がりから最終コーナー入口の広い画角で撮影できます。最終コーナーでのパッシングに向け様々な動き方をするマシンをたくさん画角に入れられるのがこの撮影ポイントの魅力です。また縦構図で撮影すると、高低差のあるコースを演出できます。スマホの壁紙にする写真としても最適ですね。