一般社団法人 日本カート協会(所在地:東京都目黒区、代表理事:山本 尚貴、英語表記:Japan Karting Association、以下「JKA」)が設立しました。この協会は、カート競技の普及と振興を通じて、健全なモータースポーツ文化の未来への継承を目指しています。
JKA:カート競技の普及と次世代育成のための新たな業界基盤を構築
1. JKA設立の背景と経緯
カートは、モータースポーツの登竜門として、長年にわたり多くの若者に夢と挑戦の機会を提供してきました。しかし近年、競技人口の減少、参加機会の地域差や経済的格差、そして一貫した育成体制の不在といった課題が顕在化しています。
特に「普及」の面では、カートという競技そのものの認知度が十分とはいえず、未経験者やファミリー層にとって“遠い存在”となっている現状があり、また「育成」の面では、一貫した“発掘・育成・ステップアップ”の仕組みが整っていないことから、将来性ある選手が埋もれる状況が生じています。
JKAは、これらの課題を解決するため、業界全体で「普及」と「育成」を横断的に支援する基盤として設立されました。既存の取り組みを尊重しつつ、点在する情熱と努力を集結し、モータースポーツの未来を築く体制を構築します。
2. JKAの役割
ミッション|協会が果たすべき使命
カート競技を通じて、夢と挑戦を支え、次世代のトップドライバーおよびモータースポーツ人材を育成し、健全なモータースポーツ文化を普及、振興することで、業界と社会の発展に貢献します。
ビジョン|協会が目指す未来の姿
「カートから世界へ」
すべての人に未来を駆ける可能性を提供し、モータースポーツ業界の持続的成長と社会的価値の創出を実現します。
バリュー|協会が重視する価値基準
- 発掘:全国から才能ある若手を見出し、その挑戦を後押しする
- 育成:競技力だけでなく、社会性や表現力を備えたスポーツ選手を育てる
- 挑戦:日本代表体制を構築し、世界への挑戦を支える
- 普及:カートをもっと身近に、誰もが楽しめるスポーツにする
- 信頼:公正で透明な運営を通じて、社会的信頼を確立する
- 連携:業界内外のパートナーと協力し、モータースポーツ全体の発展に寄与する
3. 主な活動取り組み
JKAは、「発掘」「育成」「挑戦」「普及」の4つの項目から、モータースポーツ文化の継承と発展に向けた実践的な活動を展開していきます。
発掘(と支援)
- 年1回以上の全国有望選手発掘合宿の開催
- レース現場でのスカウティング活動の段階的強化
- 各地域での育成ミニ合宿の段階的導入
育成
- 競技力と社会的適応力を育む、包括的な育成支援
- 専門スタッフによるパーソナルアセスメントと継続的支援
挑戦
- 選抜選手、スタッフによる“JKA日本代表”の編成
- 国際大会への派遣支援
- 世界に通用する競技力とチーム運営力の育成
普及
- 地域連携による参加機会の創出
- 初心者向け継続プログラムの整備
- 情報発信の強化
4. 将来構想
JKAは、持続可能な競技環境の実現に向けて、普及と育成を軸とした中長期的な構想を描いています。
ステップアップ支援の強化
- カートからトップカテゴリー(FIA-F4以降)へと続く明確なキャリアパスの整備を目指します
- 選手一人ひとりの成長段階に合わせ、多様な支援を提供し、持続的な挑戦と成長を後押しします
地域連携による育成体制の構築
- 地域の企業、教育機関、自治体などと連携し、全国規模で育成環境の整備とネットワークづくりを推進します
- すべての子どもたちが平等に育成機会を得られる社会づくりを目指します
日本独自の育成モデルの構築と展開
- 技術、フィジカル、メンタル、表現力を包括的に育む独自の育成メソッドを確立し、全国に広げていきます
- 世界に通用するスポーツ選手を育成するための強固な基盤づくりを進めます。
5. 組織体制・連携ビジョン
JKAは、中立的かつ非営利の立場から、業界全体を横断的に支える体制を構築し、多様な連携のもとで未来への基盤をつくります。
- 公益性を担保する非営利型法人
- ALLカート+ALLモータースポーツ業界の協働体制
- スポーツ庁、自治体との連携による制度面での支援構築
6. 協会役員体制
JKAは、実務経験と専門知識を有する多様なメンバーによって構成され、健全で開かれた運営体制を構築しています。
代表理事 | 山本 尚貴 レーシングドライバー |
理事 | 谷本 勲 TOM’Sカートクラブ代表 兼 JAFカート部会 部会長 |
理事 | 夏苅 隆裕 SLカートスポーツ機構代表理事 |
理事 | 松浦 佑亮 GPR代表 |
理事 | 茂田 和也 日本カートランド協会会長 |
理事(事務局長) | ※人選中 |
監事 | 須永 功 税理士、日本フットボールリーグ監事他 |