定刻通り16時12分よりKFのタイムトライアルが開始された。
路面温度は思ったよりも下がらず50度をキープ。多くのメカニックが路面温度を下がると予想していたがそのようにはならなかった。スタートして1分、コース上にはどのドライバーも走っていない静かな時間が流れていたが、それを最初に打ち破ったのは4朝日であった。それに続いて19渡邊、20神、22小暮のDL勢が出走。あとは一気に各車がコースインをした。出走直後、3宮田が43.8を出しトップに立つと、続いて31三宅が二番手タイムをたたき出す。DL、BSユーザーが入り乱れるラップチャートの中、31三宅が43.3でトップに躍り出る。各車のベストタイムが目まぐるしく更新される中さらに31三宅が43.1で後方を突き放した。残り二分、タイムトライアルは43.1秒台の戦いに突入する。BS勢のタイムが伸び悩みを見せる中唯一タイムを更新し続ける31三宅。そして勢いを増すDL勢。残り1分半で21三村が高速セクションであるセクター1で総合ベストをたたき出すもののその後のセクター2・3ではタイムを上回ることができない。そんな中4朝日が43.098秒でトップを取り返すが、飛躍的にタイムが伸びたドライバーがいた。金曜日から注目を浴びていた25佐藤だ。残り1分を切る中3番手タイムに躍り出ると、彼の最終ラップとなった6周目に唯一の42秒台となる42.999でトップに立った。31三宅もタイムを更新し2番手に立つ。そしてチェッカーフラッグが振られ、25佐藤、31三宅、4朝日の順でタイムトライアルは終了した。
1位 佐藤巧望のコメント
最初出ようと思ったタイミングでは自分のミスで出ることができなくなってしまって、スリップストリームを狙っていたドライバーを逃してしまいました。いざコースインすると後ろに3宮田君がいたので、いったん譲って彼のスリップを利用することにしましたが、タイヤが一番おいしいタイミングで3宮田君に譲られてしまいました。ただ、僕は後半にタイムが出るドライバーなので、まだ出せるはずだと気持ちを切り替え単独アタックを行いました。そんな状況でもトップタイムを出し、さらに唯一の2秒台に入ることができたのはうれしかったです。明日のレースですが、2番手に31三宅君がいるので逃げるレースはおそらくできないでしょう。ロングディスタンスのテストは練習中にも行ったのですが、最後の最後でちょっとタレがくるので苦しいかもしれません。タイヤやエンジンを温存しながらうまくレースをコントロールしたいです。
2位 三宅淳詞のコメント
初めからトップタイムを出し続けることができたのできて、自分自身はミスをしなかったのですが、25佐藤君のポテンシャルが自分のそれを上回っていたのでしょう。もう少しドライビングやセッティングを見直す必要が、明日のレースを戦うには必要なようです。レースは予選16周、決勝22周と長いので、先行逃げ切りは難しいでしょう。とくにその難しさは前回のもてぎでも強く感じました。落ち着いてレース状況を判断し、最後にはトップに立てるように組み立てていきます。
3位 朝日ターボのコメント
高速サーキットなのでもちろん僕もスリップストリームを使いたかったのですが、練習中から好タイムを出していたのもあり多くのドライバーにマークされてスリップを使うことができませんでした。ラスト2~3分までスリップを使う場所を狙っていたのですが、最後には単独でアタックすることを決めました。プッシュしていると残り1分で43.0がでて、もう少しタイムが伸びる確信はあったのですが、僕の前にトラフィックがあったのでこれ以上走ってもタイム更新は無理だと判断してクルージングしピットインしました。マシンも自分も悪くなく、バトルもできる自信があるので、3位からのスタートであれば明日のレースは全く問題ないと感じています。何事もなく走ることができれば最後まで前方で走り続けることができるでしょう。勝てる要素は十分にそろっているので、優勝はしっかりと見えています。