FIAはカート用レーシングスーツ・グローブ・シューズの公認規格であるFIA規格「8877-2022」の導入を行いました。
カート用グローブとシューズに初めて公認規格が導入
これまでレーシングカート用の保護具では、レーシングスーツとヘルメットのみ公認規格が存在していました。近年はリブプロテクターにその範囲が広げられましたが、2025年よりグローブとシューズにも公認規格が導入されます。これによりカートの保護具は大きな進歩を示し、安全性能と設計要件が強化されるとFIAは言います。
2025年1月1日より、FIA傘下のカート選手権・カップ・トロフィーの全ての参加者は、新しいFIA規格に沿って承認されたカート用シューズとカート用グローブを使用する必要があります。この要件は国際スポーツカレンダーに記載される全てのカート競技に適用され、カート全体で一貫した安全レベルが確保されることになります。
カート用レーシングスーツ(オーバーオール)については、2029年末まで、現在使用されているCIK-FIA規格品と、2030年から義務化されるFIA規格8877-2022に承認された物のどちらかを選択することができます。
FIA安全ディレクターのNuno Costa氏は次のように話します。
「FIA規格8877-2022は、保護服に対する厳格な要件を導入することで、カートの安全性を大幅に向上させます。初めてFIA認定のグローブとシューズが義務付けられ、摩耗・熱・引き裂きに対する保護が向上します。業界の専門家の意見を取り入れて開発されてたこの包括的な企画は、カートイベント全体でドライバーの一貫した高レベルな安全性を確保し、保護を大幅に強化します。」
日本への導入時期は未定
なお、本規定はFIA国際カートレースに適用されます。JAF管轄の全日本カート選手権など日本国内での使用義務化の時期については未定です。
FIA Standard 8877-2022 Protective Clothing for Karting Competitors
The FIA has introduced the FIA Standard 8877-2022 Protective Clothing for Karting Competitors, marking a significant advancement in karting protective garments, enhancing safety performance and design requirements and, for the first time, introduces these requirements also for karting gloves and karting shoes.