時刻は14時45分。どんよりとした空模様でわずかながらに雨も降り、上着がないと肌寒さを感じる程度の気候となった。KFのタイムトライアルはそのような状況で開始された。スタート前に各マシンをチェックしていると、2澤田だけが他と傾向の異なるセッティングを施していた。
スタートと同時に11名取を先頭として6台のマシンがコースイン、それから30秒ほど経過すると残りの全員が続々とコースへ流れ込んでいった。少しタイミングが悪かったのか、初めの6台と合流してしまい15台程度の混雑した状況となっている集団があったが、すぐにそれぞれ適度な間隔を保ちアタックしていった。34角田は1周もアタックできずにヘアピン立ち上がりでストップ。さらに12小高もリアタイヤのビート落ちにより早々にリタイヤしてしまう。序盤はBS、DLともにさほど差がないのか、25佐藤、13冨田、18菅波、24大草、という展開となっていたが、5佐々木が47秒092を出し一気にトップに立った。2澤田、31三宅、3宮田、19渡邉もタイムが上がり5佐々木の後ろに続くと、そのままの勢いで3宮田、2澤田、19渡邉がトップ3に躍り出る。7分間のアタック時間も残すところ1分となったタイミングで3宮田がさらにタイムを更新し46.856秒を出すと4朝日が2番手に立った。BS勢はすでにタイムが頭打ちなのか、タイム更新は見られない。その状況でチェッカーが切られ、3宮田、4朝日、2澤田、19渡邉、5佐々木のトップ5となった。
1位 宮田莉朋のコメント
レースウィーク初日の木曜日から調子よく走れています。木曜日はタイヤのテストを行い複数の新品タイヤを使っていたのですが、テストの中でもTTを想定して走行を重ねており、それをうまく生かすことができました。昨年の最終戦ではベン・ハンリー選手が走り、世界で戦うために必要な速さというものを目の当たりにしたので、今回は彼の走りを強く意識していました。46.8秒というタイムはすごくよかったと思います。シリーズチャンピオンをとるためには今回のレースでポイントを落とすことができません。明日の第一レースは予選、決勝ともに1位でゴールすることを考えています。第二レースは、第一レースでの結果を踏まえて、どのようにすべきかを改めて考えていきたいです。
2位 朝日ターボのコメント
とても理想的なアタックができたTTでしたので、これといった不満がなく走り切ることができました。このレースウィークを通じて車はどんどん良くなってきており、中古タイヤでも新品タイヤでもフィーリングがよく、不安な要素はありません。シリーズポイントは宮田が前にいるので、シリーズチャンピオンを取れるかどうかはわかりませんし、そもそもそれは今回の結果に付随するものです。明日はパーフェクトなレースをしたいです。
3位 澤田真治のコメント
このTTでは少しタイヤを使いすぎてしまったように思います。また、ベストタイムが出た周はとても良いスリップストリームが使え、もう少しタイムが出るような感じもあったのですが、そうすると前に追いついてしまい結局タイムが出なくなるだろうと思ったので、ベストタイムが出た周でアタックを終了しました。今シーズンを通してみると3位という結果はとてもいいです。明日の予選や決勝ではスタートからしっかりと前に立ち続けていきます。