レーシングカートはサスペンションがないにもかかわらず、シャーシやシャフトのしなりによってタイヤは外側よりも内側が消耗していく特性を持つ。特にKFのようにコンパウンドの柔らかいハイグリップタイヤを使用する場合は、目に見えるスピードでタイヤの内側が消耗し、次第に円錐形のようにすぼんだ形になっていく。このため「裏組み」と呼ばれる作業を行う必要がある。いったんホイールからタイヤを外して内側と外側を逆転させて組みなおすのだ。ただ、そのタイミングは重要だ。
レースディスタンスを考慮する
KFの場合は公式練習で使用するタイヤは自由で、タイムトライアル~第1決勝までを1セットのタイヤを使用しなければならない。例えば鈴鹿大会の場合、大抵のドライバーはタイムトライアルを7周ほど走り、予選が12周、決勝24周の合計41周程度をこなす必要がある。