時刻は11時45分。日は高く上り気温もぐんぐんと上昇している。昨日のタイムトライアルの結果でのグリッド、そして新品タイヤでのスタートとなる第8戦予選は、TT4位の#8三宅に対し、今朝の公式練習中の黄旗無視によりタイムトライアルの結果に4秒が加算されるペナルティが課されたため、23番手スタートとなった。#30小川をポールとする隊列が整いゆっくりと2ヘアを立ち上がっていく中、まさかの#30小川がエンジントラブルにより最終コーナーでストップ、#30小川は押し掛けを行うがエンジンはかからず、その車両を排除するためにスタートディレイが2回行われた。
ポール不在の中レッドシグナルが消灯しレースがスタート。ホールショットは#85佐藤、事前の皮むきとスタートディレイにより余裕のトップポジションを確保。少し離れて2番手には#17野中、以降#3名取、#5高橋、#13三村、#16武井が続く。#17野中と#3名取は接近していたため、2周目の1ヘアで#3名取が#17野中を刺そうとするがこれは失敗、これで若干2台の距離が離れた。4番手の#5高橋に対し攻めの走りを見せる#13三村は3周目の2ヘアで#5高橋のインに飛び込み、そこに#16武井が続いたことで#5高橋は6番手にドロップ。さらに#16武井は5周目の1ヘアで#13三村を制すと、#16武井を先頭とする#13三村、#5高橋、#2朝日、#14渡邉が絡む4番手争いが形成される。しかし7番手の#2朝日が#5高橋の前に立ったタイミングで前の#13三村との間に差が生まれ、#13三村は8周目に#16武井からポジションを取り返し4番手に立ち、そのまま後方を突き放した。また7周目あたりからトップの#85佐藤に対し#17野中がペースを上げてきてじわじわと近づいてきた。#85佐藤は#17野中のペースに合わせて自身のペースも上げるが、#17野中のほうがわずかに速く11周目には完全にロックオン。そして13周目の2ヘアで#17野中がインに飛び込みトップに立った。これに対し#85佐藤はつかず離れずの距離を保ち、また全体的にもほとんどのドライバーがタイヤの摩耗を気にしているのか大きな動きを見せることなくレースが終了。トップは#17野中、2番手に#85佐藤、3番手に#3名取、以下#13三村、#2朝日、#16武井、#5高橋の順でチェッカーとなった。
また手元の計算によると、この予選ヒートで#85佐藤は累計225ポイントを獲得。有効得点でこれに追いつけるドライバーはいないため、2017年OK部門のチャンピオンが決定したと思われる。
1位 野中誠太
新品タイヤからのスタートとなるので、先ほどの決勝よりもかなりグリップが高いことはわかっていましたから、あとはタイヤをどう持たせるかがポイントとなりました。今回は気温も高くなりましたし、BSタイヤにとってかなりいいコンディションで走れたので摩耗状態もいいです。決勝に向けていい方向性になっているので、決勝ではスタートで前に出て、ほかのBS勢とともに上位を独占したいです。
2位 佐藤蓮
公式練習で皮むきを済ませていたので、初動はかなり良く序盤のペースは良かったのですが、やはり一発のタイムが足りないためにペースが上がり切りませんでした。やろうと思えばもっと速いタイムで走ることもできたのですが、タイヤを温存することを意識しました。ここから先に無理をしてもタイトルに何か影響することはないので、勝ちにこだわりたいです。
3位 名取鉄平
スタートで上がれたことがこの予選ヒートで一番良かったことで、また第7戦よりもタイヤの摩耗状態がいいため希望がある状況です。しかし次の決勝ヒートの流れは読めませんし、表彰台を獲得するのは難しいのではないかと思います。最善を尽くして、シングルでのフィニッシュを目標として戦います。