先ほど行われた2回目の練習走行よりもコース上の水量が多い路面状況の中行われたKFの公式練習。コース上には、特にホームストレートの始めと最終コーナー手前に大きい川が流れている。もちろん全車がウエットタイヤを装着してコースインした。10分間の走行の中、ドライであればタイヤメーカー各社が選択した今大会のためのスペシャルタイヤの新品をつけて走るのが通例となっているが、ほとんどのドライバーは朝の練習走行で使用したレインタイヤをそのまま装着していた。このため、ここでのタイムは次のタイムトライアルにそのまま反映されるとは言い難い。
このようなハードウエットの場合、ウエットタイヤそのものの性能はもちろん影響するが、それよりもドライバーのテクニックの差が出やすい。コースに対する経験値の多さや、もし茂原の雨を経験したことがないとしても様々なコースで経験を積んできたドライバーが強いコンディションだ。
さて結果を見てみよう。YHタイヤを使用する12小高が2番手タイムの9高橋から0.087秒差でトップタイムを獲得した。昨日から調子がよさそうに走っていた12小高と9高橋だが、やはりレインになってもその調子は持続している。9高橋は今回のBSレインタイヤに対してかなり好印象を持っていると午前中に話してくれたが、ここ茂原で瑞浪での雪辱を晴らすことができるのだろうか。それに続くは3宮田、11名取、21三村、4朝日だ。これはトップからYH、BS、DL、BS、YH、DLとタイヤメーカー3社が入り乱れる結果だ。もちろん各車に装着されているタイヤに消耗の差があるとはいえ、タイヤそのものの性能はかなり拮抗していることがうかがえる。やはり先ほども言ったように、テクニックや経験の差がタイムに反映される結果となっているのだろう。
ただし気になる点がある。3社の中でYHタイヤだけがタイムの上がり方が他に比べて遅かったのだ。もちろんこれから行われるTTでは7分間のうちにタイムを出せばよいため、そのままではないものの公式練習と似たような結果になることが予想されるが、その後に行われる予選は夕方にスタートするため、序盤にYHが苦しむ展開となるのかもしれない。タイムトライアルはこの後15:05分からA・Bグループ分けにて、第5戦予選は16:35分から行われる。