2025 GPR Karting Series Juniorクラスは、たった一人のドライバーが全てのレースで優勝したことにより、最終戦を待たずしてチャンピオンが確定した。その名は坂野太絃。13歳の彼はPeakPerformer with THISTLEから参戦し、常にぶっちぎりの速さを見せた。
今季のJAFジュニアカート選手権ジュニア部門で頂点に立った坂野太絃は、なぜその実力を手に入れたのだろうか?チャンピオンにインタビューを行った。

Paddock Gate:坂野太絃選手、チャンピオン獲得おめでとうございます。全戦優勝という素晴らしい結果を収めましたが、今の気持ちを教えて下さい。
坂野太絃:ありがとうございます。去年も一昨年もチャンピオンに届かなかったので、今年こそは絶対にチャンピオンを取るのだと決めて頑張ってきたシーズンでした。特に夏休みには積極的にドライビングを教えてもらったりすることで、自分の実力も上がったと思います。ここまで関わってくれた全ての人に感謝します。
PG:夏休みに教えてもらったこととはどんなことですか?
坂野:特に車の動かし方についてです。一昨年にカデットからジュニアにステップアップしましたが、一昨年と去年はまだシニアシャーシの動かし方に慣れていませんでした。シニアシャーシの動かし方を重点的に学び、またたくさんのレースに出ることでバトルも勉強しました。それでこの結果を得られたのだと思います。
PG:今シーズンは圧倒的なスピードを見せていましたが、勝てる自信が付いたのはいつでしたか?
坂野:今年の夏休みです。夏休みはジュニアマックスで練習を重ねていたのですが、鈴鹿のレースで3回ほど優勝できたので、そこでようやく自信が付きました。

PG:今回のフェスティカサーキット瑞浪でのレースは雨も絡む難しい展開でした。雨でも自信はありましたか?
坂野:実のところ雨での練習走行ではあまり調子がよくありませんでした。しかし、練習走行ではタイヤのコンディションを含めみんな違う状況で走っています。なので自分の車の状況を考慮して、レースでどこまで行けるかを予想していました。その予想が当たって良いタイムが出ました。天候が移り変わる難しい状況でしたが、天気を予想しながら決めた車のセッティングもバッチリ決まりました。
PG:これまでGPRではギラードを使っていましたが、今回はKRにシャーシをスイッチしました。その理由はなんですか?
坂野:父に「MAXフェスティバルでギラードを使うから、それに取っておくために今回はKRにしなさい」と言われたからです。いつもと違うシャーシで苦労してほしかったみたいです(笑)。練習中はギラードとKRの動きの違いに結構悩まされましたが、ドライビングをマッチさせることができました。そこで得た苦労も自分の実力向上につながったと思います。

PG:GPR最終戦はスケジュールの都合で出場できないそうですね。来年の予定は決まっていますか?
坂野:来年はおそらくOKクラスにステップアップすることになると思います。またROTAX MAXシリーズではシニアクラスにステップアップする予定です。そうなるとエンジンもタイヤも変わり、車の動かし方もまた変わってくると思います。一から勉強し直して、更にレベルアップしていきたいです。
