トップから12p差の2番手で鈴鹿サーキットに向かい、見事逆転チャンピオンに輝いた宮田莉朋。シャーシ・エンジン・タイヤのすべてが開発競争下にある全日本カート選手権KF部門においてシリーズチャンピオンとは、ドライバー間のみならずマテリアルの戦いもすべて制した者にこそ与えられる称号だ。全10戦の厳しい戦いを終えた直後、国内最速のレーシングカートドライバーの座に立った宮田莉朋にインタビューを行った。
チャンピオンを確信した瞬間
今シーズンの開幕戦であるツインリンクもてぎでは、BRIDGESTONE勢が速く、そして僕たちDUNLOPはタイヤを外してしまった形となりました。シーズンの初めなので少し焦ったところはありましたが、その次の瑞浪レイクウェイ、そして茂原ツインサーキット、この2サーキットはDUNLOPに合っているコースなので、その2大会でいかにポイントを取るかが、シリーズチャンピオンを取るために大切なことだと考えていました。ただ、瑞浪レイクウェイは朝日ターボ選手が得意なサーキットで、彼が速いのは最初から分かっていたことです。だからこそ彼の次にゴールすればそれでいいと思っていました。
自分がチャンピオン争いをすることができる、そう確信したのは、茂原ツインサーキットでの第2レースでのことでした。ここでは、新品タイヤVS中古タイヤともいえるべき戦いとなり、そして中古タイヤを履いていた僕がこの争いを制することができました。これにより、僕は自分のドライビング、そしてDUNLOPタイヤの進化、この両方を強く感じ、絶対にチャンピオンを取るんだと自分を鼓舞しました。
TTトップをどうしても取りたかった
鈴鹿での第2レース、今シーズンの最終戦では優勝こそできませんでしたが、土曜日に行われたタイムトライアルで1位を取ることができました。僕はこれまで3年間KFに参戦してきて、一度もタイムトライアルでトップを取ったことがなく、それがどうしても心残りでした。KF最終戦でそれを実現できることができた、このことは僕にとってとても素晴らしい出来事となりました。
来シーズンの予定はまだわかりません。ですが、来シーズンにどんなレースに出場していたとしても、誰にも負けたくありません。トップを目指し続けていきます!