率直に言って、全日本カート選手権もてぎ大会の主役は三村壮太郎であった。第7戦では3位に、そして第8戦では最終ラップまでトップ争いをしたのちの2位という好成績を残した彼が主役でなければ、一体だれに注目すべきだったのだろうか。三村が開発ドライバーを務めるYOKOHAMAタイヤは、昨シーズンにどうにかライバル勢の背中を掴み、そして今まさに抜き去ろうとしている。残すはあと一段。第8戦の終了直後、悔しさのあまりしばらくの間マシンに持たれかかった三村だったが、最終戦の鈴鹿大会が終了したのちには全く違う表情を見せるに違いない。もはやあのレースを見た後では、それを期待しない人などいない。
Profile
三村 壮太郎 (ミムラ ソウタロウ)
生年月日:1991年6月19日
出身:茨城県
チーム:CrocPromotion
ゼッケン:13
マテリアル:CrocPromotion / TM / YOKOHAMA
スポンサー:stilo / -273 / Fm-v / monocolle / EXGEL / MiR
最近の戦歴
2008年 | ROTAX MAX CHALLENGE JAPAN SeniorMAX シリーズチャンピオン |
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2009年 | 全日本カート選手権 KF1 シリーズ6位 |
2010年 | 全日本カート選手権 SuperKF YOKOHAMAタイヤ開発 |
2011年 | 全日本カート選手権 SuperKF YOKOHAMAタイヤ開発 |
2012年 | 全日本カート選手権 KF1 シリーズ2位 |
2013年 | 全日本カート選手権 KF1 YOKOHAMAタイヤ開発 |
2014年 | 全日本カート選手権 KF YOKOHAMAタイヤ開発 |
2015年 | 全日本カート選手権 KF YOKOHAMAタイヤ開発 |
2016年 | 全日本カート選手権 KF YOKOHAMAタイヤ開発 |
前回のレースについて
タイヤ開発の面ですが、瑞浪大会で表面化した温度域に対する課題を1大会で改善できたことが一番の進歩と言えます。もてぎ大会では、刻々と変化する路面のコンディションに対し、安定したパフォーマンスを発揮できたことが良い結果に繋がりました。
反省点としては第3戦終盤での失速、第4戦の最後の競り合い等がありますが、しいて挙げるとすればTTでの出遅れです。1ラップを理想的にまとめられていれば、もっと上位からのスタートとなっていたでしょう。そうなっていれば、予選・決勝に向けまた違ったアプローチを取れたはずです。実際のレース展開は、マネージメントが勝敗を左右する非常に難しい展開でした。その中でも、自身のドライビングやマシンのセットアップをうまく合わせ、マテリアルの力を最大限引き出すことができたと思います。
次回の鈴鹿サーキット国際南コースについて
自分にとって鈴鹿は、全日本初優勝の地であり過去にタイトルを獲り逃した哀歓に満ちたサーキットです。自分は諸事情で欠場したのですが、昨年は小高選手がドライコンディションで3位を獲得しており、YOKOHAMAタイヤとしてはポジティブな印象を抱いております。タイヤテストやこれまでのデータを基に、レーストラックに合うタイヤを持ち込めれば勝機はあるでしょう。
一目置いているライバルや、次戦の強敵
当然、佐藤蓮選手ですね。 前回の雪辱を果たさなければなりません。笑
前々から並外れた実力があると知ってはいましたが、今季兄弟チームとして一緒にやっていくことになり、改めて思い知らされました。カートを速く走らせる技術は、以前来日してくれたベン・ヘンリーと同等かそれ以上だと感じています。
次戦への意気込み
もてぎではYOKOHAMAタイヤ悲願のドライ初優勝をあと一歩のところで逃してしまいましたが、今シーズンはどの大会も上位に顔を出すことが出来ており、かなり手応えを感じています。最終戦、何が何でも勝ちに行きます!