オートパラダイス御殿場で初めてOKマシンが戦った2020のレースでは、BRIGESTONEは2戦で1つの表彰台しか獲得することができなかった。ところが今回は5人のBSユーザーが表彰台に立ち、去年の雪辱を果たすことに成功した。ところが中身を見てみると、異常に初動に優れるDUNLOP、中盤戦まで圧倒的な速さを見せるYOKOHAMA、そして後半戦に伸びるBRIDGESTONEと、普段の3社とはまた異なったレース展開となったことが特徴的だった。いつもとの違いは一体どこにあったのだろうか?勝者の視点から探っていこう。
Paddock Gate:去年は結果を残せなかったここオートパラダイス御殿場ですが、今年はBRIDGESTONEで表彰台をほぼ独占することができました。この強さの秘訣は何だったと考えますか?
BRIDGESTONE 菱ヶ江明:レース前にもお伝えしましたが、去年からレベルアップしたタイヤを投入できたのが一番の勝因だったと思っています。ただ、まさかここまで良い結果が得られるとは正直想像していませんでした。それはやはりYOKOHAMAタイヤを履く三村壮太郎が非常に速かったためです。ただ、最終的には我々のタイヤがレース終盤まで高いペースで走り続けられたことで結果が変わりました。YOKOHAMAは予選までの周回数であればペースが良かったですが、決勝では20周目以降からタレてきました。そこでBRIDGESTONEユーザーである清水啓伸や鈴木斗輝哉が追いつけた事によってあの結果に繋がったと考えています。
PG:その三村壮太郎ですが、「本来であれば1レース目のほうが勝機があった」と話しています。残念ながら彼は予選1でエンジンがかからず後方からの追い上げになってしまったため、彼の想定するレースにはなりませんでした。
菱ケ江:確かに第3戦の三村壮太郎は後方からのスタートでしたが、非常に良いペースで追い上げを見せていました。予選を順当にスタートしていたらバトルによる摩耗などがまた変わってくるので、また違った結果になったのかもしれません。
PG:今回のBRIDGESTONEは他社に比べると少し高温域にフォーカスしていたのでは?という話も耳にしました。雲がかかりがちな週末でしたが、実際のところはどうだったのでしょうか?