1977年にイタリアで生まれて以来、世界中のレーシングドライバーへ数多くのモータースポーツ用品を供給するSPARCO。その日本正規輸入元であるエンパイヤ自動車株式会社はSPARCO Young Driver Programを立ち上げ、国内の若手ドライバーの支援を行っている。今回は2021年よりそのサポートドライバーに加わった佐藤凌音(INTREPID JAPAN CORSE / 全日本カート選手権OK部門)選手に、全日本カート選手権オートパラダイス御殿場大会についてインタビューを行った。
改善できる要素を使いこなせなかったことが悔しい
「まず開幕戦の鈴鹿からの反省として、レースウィークでうまく流れに乗れていない、週末をきちんと組み立てられていないという問題がありました。それを解決すべく、御殿場では木・金曜日から集中して日曜日の決勝に向けて取り組んでいきました。実際のところ木・金曜日はレインコンディションとなり、そこではあまり調子よく走れませんでした。ただ土曜日以降はドライになったので、そこできっちりと気持ちを切り替えてレースに挑みました。あまりペースに関しての自信は無く、前半戦は雨のイメージに引っ張られてしまい苦戦しましたが、チームがきっちりと仕上げてくれたマシンのおかげで、第4戦では7位と最低限の結果を残すことができました。」
「OK部門はスペシャルタイヤを使用するため、毎週末タイヤやマシンに乗り方をアジャストしていかなければなりません。僕はOK出場が今年で3年目なので恥ずかしい話ではありますが、今週末はそこをしっかりと意識してできるようになったことが進歩でした。というのも、14歳からこの最高峰カテゴリーに参戦しているのですが、そこから身長が大きく伸びたのに、その変化に自分の走りを合わせることがこれまでできていませんでした。1年目はまだ身長も低く、自然と低重心なポジションが取れ、タイヤに掛かる荷重も少なかったです。しかし今では身長が伸び、同じ走りでは荷重がかかりすぎます。それなのにこれまで通りの猫背で上からハンドルを掴むような乗り方をしてしまっていた、そのことに気付かされました。」
「乗り方の部分に関してチームも様々な提案をしてくれて、このレースウィーク中にも改善を目指しました。GreyHoundの新作シートも素晴らしく、おそらく世界一重心高が低くなっています。しかし体に染み付いた走りをいきなり切り替えることはなかなか難しく、最終的には折衷案でレースに挑む事になりました。そのコンセプトのズレが、第4戦の後半でペースが落ちた原因だと考えています。まだまだ改善できる要素がたくさんあるのに使いこなせなかった、それが何よりも悔しいです。今回のレースで気づけた多くのことを強化・改善していって、もっともっと上の結果を目指していきます。」
SPARCOのグローブは自分の気持ちを引き締めてくれる
「今回SPARCO Young Driver Programに選んでいただき、SPARCOの様々なレーシングギアを身につける事になりました。特にこの赤いグローブなのですが、マシンに乗り込む前に手を入れる時や、走っている最中にふと目に入ったときに、自分の気持ちを引き締めてくれます。それはSPARCOが共に戦ってくれている、一企業から応援されているという事実を意識させられるからです。背負うものができてより一層頑張らなければならないという意識が、僕にとっての良いプレッシャーとなりました。今回速さを出せた一因だと思っています。」
「今年はOK部門以外に、鈴鹿サーキットのROK Shifterクラスにも出場しています。ミッションカートはスプリントカートとはまた違った部分があり、走り方についての新たなヒントを得ることもできています。またあの大パワーマシンで乗り方を改善できれば、OKでも間違いなく改善できるはずです。次戦のOK茂原大会までは夏を挟みます。その間に自分の乗り方やマシンを進化させて、しっかりと戦えるように準備していきます。」
関連情報
SPARCO(スパルコ)日本正規輸入元 sparco-japan
Official Impoter of JAPAN SPARCO(スパルコ)日本正規輸入元 エンパイヤ自動車株式会社