OK第6戦の決勝は16時5分から開始された。西日が差すように眩しく、最終コーナーには黒い影が落ちている。高橋悠之を先頭とした2周のフォーメーションラップが行われ、本日最後のレースがスタートした。
レッドシグナル消灯と同時に各車が横並びで1コーナーになだれ込み、トップに立ったのは荒尾創大。そこに佐藤蓮、高橋悠之、金子修、大宮賢人、鈴木斗輝哉、平安山良馬、岩崎有矢斗、渡部智仁が並ぶ。佐藤蓮はオープニングラップの最終コーナーで荒尾創大をアウトからまくり、トップに躍り出た。2周目にはヘリポートコーナーで高橋悠之が荒尾創大をパス。立ち上がりで高橋悠之の右側に並んだ荒尾創大は、そのままサイドバイサイドで1つ目のS字に突入するが、高橋悠之が2番手を死守した。このときトップ佐藤蓮は若干のマージンを手に入れたが、逃げ切れるほどの速さはない様子だ。5周目には鈴木斗輝哉が金子修を交わし4番手に浮上。更に渡部智仁がシケインで大宮賢人をパスして7番手に上がった。大宮賢人の後ろには朝日ターボと野村勇斗が並んでいる。
6周目、トップ集団は佐藤蓮、高橋悠之、荒尾創大、鈴木斗輝哉、金子修、平安山良馬の6台となり、後方に渡部智仁、大宮賢人、朝日ターボ、野村勇斗が並ぶ。7周目の最終コーナーで高橋悠之が佐藤蓮のインを刺しトップに立つと、 ここからTOP4はハイスピードで後方を突き放していく。9周目の3コーナーでは平安山良馬が金子修を交わし5番手となった。ハイスピードで走るTOP4の中でも、4番手の荒尾創大は若干ペースに欠けるか、どうにかついていけているぐらいの様子だ。5番手の平安山良馬も単独となっていくが、前方に追いつけるほどのスピードはない。佐藤蓮が後ろから攻める鈴木斗輝哉を時折ブロックラインで牽制しながら数周が経過すると、14周目の3コーナーでついに鈴木斗輝哉が佐藤蓮のインを刺して2番手に浮上。その後ろでは遠藤照剛が渡部智仁をパスして7番手に立っていた。
TOP4のピリピリとした緊張状態が続く中、17周目に展開が動く。シケインで鈴木斗輝哉がトップ高橋悠之のインを刺そうとするがこれは失敗。しかし続くヘリポートコーナーでインにつくと、そこに佐藤蓮も続いたことで高橋悠之は3番手までドロップ、更にギリギリでついてきていた荒尾創大も高橋悠之の直後を捉えた。佐藤蓮はさらに最終コーナーで鈴木斗輝哉を刺しトップに戻ると、そのまま逃げ切ろうと更にペースアップを図っていく。18周目には高橋悠之がヘアピンで鈴木斗輝哉をパスしたことで、佐藤蓮のマージンはわずかにだが広がった。またこの頃には単独となっていた6番手金子修の直後に遠藤照剛が迫り、渡部智仁とともに金子修をパスしていった。
21周目、最終コーナーで高橋悠之が佐藤蓮を再び交わしトップとなると、高橋悠之、佐藤蓮、鈴木斗輝哉、荒尾創大の4台は一触即発な状態となる。佐藤蓮は23周目の最終コーナーで再びトップに戻ると、24周目のシケインで鈴木斗輝哉が高橋悠之をパスし2番手に。しかし続く25周目のヘアピンで高橋悠之が順位を取り返した。レースは残り2周と少しというこのタイミングで、トップを走る佐藤蓮のエンジンがまさかの最終コーナーで焼き付きスピン、最終コーナーのアウト側でストップしてしまった。続く26周目には2コーナーで鈴木斗輝哉が高橋悠之のインを刺し、ついにトップに立った。このタイミングで若干鈴木斗輝哉との間が空いてしまった高橋悠之。最終ラップに突入しても入れる間合いまで距離を詰めることができない。3番手の荒尾創大もパスできるほどの力が残されていない様子だ。そしてチェッカーフラッグが振られた。
トップは鈴木斗輝哉が今季二勝目を獲得。2位に高橋悠之、3位に荒尾創大、以下平安山良馬、遠藤照剛、野村勇斗、山越陽悠、金子修、朝日ターボ、大宮賢人がTOP10でチェッカーを受けた
以下、TOP3のインタビューです。
1位 鈴木斗輝哉
トップ集団は全員非常にハイレベルで難しいレースでした。抜けるチャンスを常に伺っていましたが、全くスキがありません。全員が五分五分の速さでした。トップに立った瞬間ではおそらく風が強く、どうにかスリップで高橋悠之を1~2コーナーでパスすることができました。