僕は以前から思ってました。
「レーシングカートを広めたいと思ってる人間が、たまにしか走ってないのはおかしいんじゃないのか」
かつては全日本カート選手権の最高峰カテゴリーに出場したとは言え、もう自前のフレームすら手放してしまいました。エンジンやフレームを借りて1年に1回程度レースに出ては「久々だからこんなもんでしょ」と結果に言い訳。新しいパーツやテクニックが現れても、その効果を身をもって体験していません。これは良くない。僕はもっと走りたい。ユーザー視点からレーシングカートをもっともっと盛り上げたい!このスポーツが楽しく魅力的なものであると、自らの行動で示したい!
というわけで編集長、走ります!
まずは僕のホームコースであるソニックパーク安心院を拠点とし、カテゴリーはYAMAHA SSクラスを選びました。シャーシはBear Racing Service協賛によるPAROLIN Le Mans、これは僕にとって10年ぶりとなる新車です。僕の古巣チームである小川レーシングはしばらくレーシングカートから離れていたためKT100SECが無く、しかたがないので新品エンジンを購入。スーツもボロボロだったので新品を一着用意しました。とにかく新品はパリッとしていて気持ちが良いのですが、その他にもダメになっていた物や足りないものを買い直していたら、早くも財布が宙に浮き始めました。
どうにかこうにかスタートラインに立つことができたので、2月20日にシェイクダウン。「箱出しエンジンってこんなに回らなかったっけ?」と思いながら走っていたのに、気がついたときには首が痛くなってました。それとドライビングの精度が低く、自分が思っている以上にタイムが安定しません。身体を鍛え直さないと色々ヤバいので走り込みが必要です。『継続は力なり』だということが骨身に染みます。しかし疲労やテクニックの劣化に落胆することよりも、久々に自分のレーシングカートで走れる喜びが大いに勝りました。とにかく楽しくて仕方がないのです。全セッションでレッドシグナルが出るまで走り続けたら、身体がバキバキになりました。
この日は雪が舞い風も強かったので強烈に寒かったのですが、トラブル無く走行することができて安心しました。ホームコースと言いながらもレーシングカートでソニックパーク安心院を走るのはおそらく11年ぶり。全長1080mの中に6mもの高低差と14のコーナーがあるダイナミックなレイアウトは昔と変わらず最高にエキサイティング。清潔で充実した設備も合わせて間違いなく日本最高のカートコースの一つです。
そして地元だけでなく日本全国のサーキットにも走りに行きたいと考えています。これからは今までのPaddock Gateでは難しかった、よりユーザーに近い目線での製品やサーキット、テクニックに関する情報も発信していきます。ただ現在の体制でそれを行うのには限界があります。そこで商品提供や広告出稿等の各種ご支援ご協力、レースへのお誘い、はたまた記事のネタ等を募集します。私達の情報発信にご協力いただける方は問合せフォームよりご連絡ください。
最後になりましたが、こうして再び走る機会を掴むことができたのは、ひとえに関係各社様、熱烈なカートファンである読者様、そしてなによりPaddock Gate有料会員の皆様のおかげです。心より感謝申し上げます。