レーシングカートでホイールアライメントを調整する際、ほとんどの人はキャンバー角とトー角を気にしていると思います。しかし実際にはもう一つ重要な要素が残されています。それがキャスター角です。
キャスター角は前輪の操舵回転の中心軸と垂直線との傾きを指しています。詳しい原理は省きますが、キャスター角を付けると直進安定性が高まることがよく知られています。車のハンドルから手を離す自然と直進するのは、このキャスター角があるおかげです。また直進安定性に関連しますが、キャスター角の大小によってハンドルを切り始めたときの応答性や、ハンドルの重さ(手応え)も変化します。
レーシングカートの場合、直進安定性が高まったところであまり嬉しいことはありません。しかしこのキャスター角、実はカート独特のあの動きに非常に大きな影響をもたらします。