AUTOBACS GPR Karting Series Cadetsクラスで開幕戦&第2戦を二連覇した森谷永翔のマシンをチェックする。シャーシは現代のCadetsクラスで圧倒的なシェアを誇るPAROLINを使用。タイヤはDUNLOP SLJが指定されている。鈴鹿サーキット国際南コースで行われた第1戦のベストタイムは57.258秒で、これは当該ヒート中のファステストタイムである。 Rd.1終了直後のマシンがこちら。Triple Kのジュニアペダルキットでペダル位置を後方にオフセットし、ステアリングボスもTriple K。シートはJECKOを若干後ろ気味に設置し、EXGELシートパッドでフィッティングを調整している。シート背面左側にに3~4kgはありそうなウエイトを装備し、残りのウエイトは太もも裏や股裏の重心が低い位置に置かれている。鉛バッテリーを車両左側に配置し、左右の重量バランスを整えている。 ホイールはTECNOマグネシウムを採用。データロガーはAiM Mycron5で、排気温度センサーによりキャブセッティングを確認している。 フロントトレッドは内側に20mm+5mmのスペーサーを配置。このときの車高やアライメントアジャスターはストック状態に見える。センターにあるフロアパネル固定ボルトを抜いてフロント周りの剛性を下げている。ナックルの短い位置にタイロッドエンドを取り付けることでステアリング操作量に対してより大きくフロントタイヤが動くように設定してある。 リアハブはPAROLIN純正で、10mmのTriple Kハブストッパーが装備されている。調整用にもう一枚10mmハブストッパーが内側に入っている。 Cadetsならではのかなり長いエギゾーストジョイントでトルクを稼いでいる。エンジンマウントはTriple Kのスライドマウントで、リアスプロケット&ハブはTriple K AKIRA。 Rd.2終了後に目視で分かる範囲のセッティング変更はほとんど見られなかったが、若干ネガティブキャンバーが足されていた。自身のベストラップで約0.5秒落ちた路面状況の変化に合わせた微調整が行われたようだ。