AUTOBACS GPR Karting Series Shifterクラス Rd.5を優勝したTony Kart R.T.J. 松下信治のマシンをチェックしよう。モビリティリゾートもてぎ北ショートコースで行われた第5戦決勝ヒートでの彼のベストタイムは38.641秒でファステストだった。シャーシはKOSMIC。エンジンはVORTEX Rok Shifter、タイヤはRok専用タイヤ。 シートはOTK純正を寝かせて後方に設置し、背中のマットで若干のポジション調整を行っている。シート位置がかなり下がっていることはタンクとシートの隙間や、フットサポートの位置からも確認できる。ウエイトは左腰、股下、左太もも下の3箇所。ホイールはOTK MXQ。 ステアリングボスはTriple Kの可変式。ステアリングシャフトストッパーは上下ともにコラムにベタ付けし、ステアリングの応答性とトラクション性能を高めている。ロガーはAiM Mychron5で、排気温、水温、アクセル開度を記録している。 上側アライメントアジャスターは前後がちょうど正反対になっていることから、キャスター角がかなり立てられていることがわかる。フロントトレッドは下限まで5mmで、車高はセンター。フロントスタビは標準の平型を水平位置に固定。フロントブレーキパッドは赤色でブレーキバランスは前寄り。 ベアリングホルダーは1箇所あたり6本のボルトを全て固定し、車高は中間の3ベアリングセット。右側のサブシートステーは1本。リアハブはOTK純正のノーマルで、ハブストッパーなどは無し。 左側のサブシートステーは2本で、左側のハブにもハブストッパーなどは無し。ラジエーターはVORTEX純正。シャフトの硬さは隠されている。 Shifterクラスはそのハイパワーをハイグリップタイヤに伝えるためにロングハブや硬いフロントスタビなどを使うことが一般的になっているが、松下信治のマシンはこの中ではかなりしなやかな足回りとフレームセットに仕上げられているのが特徴的。キャスター角を立てることでコーナーミドルで速く小さく曲げ、そこからスムーズな加速ができるようなセットアップに見える。