現在の全日本カート選手権OK部門で採用されているDUNLOP DHMタイヤはなかなかに難しいタイヤであるというのが参加者の共通認識であり、このタイヤをどう使いこなすかが勝負どころとなっている部分がある。このためΦ40mmのリアアクスルシャフトを投入してみたり、極端に低い車高にしてみたりと各チームで様々な工夫を凝らしている。
2025年シーズンの三村壮太郎はチームを古巣のK.SPEED WINに戻り、更にシャーシをPAROLINにスイッチして全日本カート選手権OK部門へ参戦している。そんな彼が投入してきたのが、まさかのオールΦ32mmフレームだ。

シニア用レーシングカートフレームはΦ30mmのスチールチューブで構成されるのが一般的。Φ32mmフレームはほとんどのメーカーでラインナップ上にはあるが、日本市場を含め多くの場面で使用されることは稀。Φ32mmのフレームは太い分だけ硬さが出るため、しなやかな動きが求められる現代レーシングカートにマッチしづらいことが理由だ。