2025年、レーシングドライバー藤波清斗が率いるKFモータースポーツが全日本カート選手権に参戦を開始した。自身が2010年と2011年に全日本カート最高峰カテゴリーに挑戦し、現在はスーパーGTなどで活躍する藤波清斗。チーム監督というまた違った立場から全日本カート選手権に参戦する今の彼の思いを聞いた。

藤波清斗率いるKFモータースポーツ
―KFモータースポーツとはそもそもどのようなチームですか?
藤波清斗:元々は四輪レースに参戦するチームとして僕が立ち上げたものですが、今回御縁があってカートに参戦することになりました。今は7歳の三上瑠依が最年少で、上は20歳の酒井仁を迎え入れています。KFは僕の名前のイニシャルですが、僕の力ではなく多くの方々のお力で成り立っているチームです。

―TEAM EMATYと協力しているように見えますが、TEAM EMATYとの関係性は?
藤波:チーフメカニックをしてくれている三島がTEAM EMATY代表の中村さんの一番弟子というのがあります。中村さんが三島をうちへ快く送り出してくれたのですが、それへの感謝の意味も込めて主にマテリアルなどの部分をTEAM EMATYに協力してもらっています。もちろん僕らは新参者なので、ご指導もいただいています。

―KFモータースポーツとしてのカート参戦は今年からですか?
藤波:そうですね。チームとしては今回の全日本の前にAPGのレースに一度参戦しています。元々四輪のレースに出ていたこともあって備品は揃っていましたが、カートレース参戦に向けて様々な方々のご理解とご協力を頂きました。今は2台を走らせていますが、チームとしてその2台をしっかり速く仕上げて、強いチームにしていきたいです。ドライバーにとってより良い環境を作るのが僕の仕事です。
―自身が全日本カート選手権に出場していた2010年頃と今のカート界とで、なにか違いを感じますか?
藤波:全く違うと思います。物も環境も良くなっていてとても羨ましい限りです。自分は良くも悪くも遠回りしたり近回りしてきたりしながらレースをやってきました。だからレーサーを夢見るドライバーに対して、遠回りしないように自分がプランニングして、将来プロになってほしいと思っています。
―開幕戦で最高峰OKカテゴリーで2連勝を手にしたことについてはどうですか?
藤波:ドライバーとメカニックたちの頑張りによる素晴らしい結果だと思います。自分は本当に何もしていません。ただ応援しているだけです。


―KFモータースポーツは今後どのようになっていきたいと考えていますか?
藤波:あくまでも僕達は新参者です。周りの人々に、いち早く強いチームだと思ってもらえるように頑張っていきたいです。