今回はエントリー台数26台。実際には22小暮がキャンセルしているため、25台がコース上に走っている。そのため、タイムトライアルはA・Bのグループ分けにて行われた。各グループともに走行時間は7分と設定されていた。
Aグループ
さて、AグループのTTが始まる直前にほんのわずかに雨が降ってきたが、乾いている当時の路面状況に影響するような雨量では全くない。ただ、いつ雨が強くなるのかわからないという不安感からか全員が一斉にコースインした。真っ先に飛び出したのは4朝日と34角田。各社とも慎重にタイヤを温めているのか普段よりもゆっくり目にインラップをこなしていた。1周目の計測を終えた時点で、3宮田、34角田、21三村、31三宅の順。3、34、18は完全に単独でアタック、それ以外も各車うまく間隔を開けながらアタックをこなしていた。一番最初に37秒台に入れたのは18菅波で、タイムは37.904。続いて34角田と11名取も37秒台に入れてきた。スタートから4分が経過したころ、11名取がタイムアップし2位に上がる。従来ならすでにアタックを終えているドライバーが多い経過時間だが、このタイミングで18菅波と19渡邉がピットインした以外は全員がアタックを続けている。6分を経過しても未だアタックを続け、ようやく13冨田がピットイン。その拍子に各ドライバーが次々と車検場に向かっていった。チェッカーが降られる瞬間までアタックしていたのは31三宅、4朝日、55荒川。Aグループは18菅波、11名取、34角田、27西村、31三宅の順となった。
Bグループ
続くBグループでも、路面状況に影響しない程度の雨が降り続く。スタートの合図とともに16野中を先頭とし全車が一度にコースに飛び出した。16野中から少し離れたところに24大草、5佐々木、25佐藤が続き、この3台がこの後走行している順と同じ並びでトップ3のタイムをたたき出す。序盤に5佐々木が38.064でトップを奪ったが、その直後に24大草が38.003でトップを奪い返す。スタートから5分が経過したころ9高橋が2番手に上がり、24大草、9高橋、5佐々木、25佐藤、16野中、20神の順となる。ちょうどそのタイミングで24大草がアタックを終了。それと同時に5佐々木もピットイン。タイム更新はもうほとんどないが、明日のレインを予想してか多くのドライバーが必死にアタックを続けている。が、チェッカー直前で続々とピットイン。Bグループは38.003秒を出した24大草をトップに9高橋、5佐々木、16野中、25佐藤の順となった。
総合結果は、Aグループを走行した18菅波、11名取、34角田がトップ3となった。
1位 菅波冬悟のコメント
雨がいつ来るのかわからない状況だったので、みんな同じでしたが早めにコースインしました。実は、練習走行でレーススペックのタイヤを使ったときにはエンジントラブルが出たために、きちんとこのタイヤでアタックするのはこれが初めてだったので、どこまで行けるのか若干の緊張がありました。トラフィックもあるのでゆっくり走行し徐々にタイヤの内圧を上げていき、ベストな状態を維持できた2周にアタックをかけました。結果これは非常にうまくいき、自分の中では久々にいいアタックを決められて気持ちがよかったです。Aグループの中では僕が一番に帰ってきました。今回のDLタイヤは若干ハード目のコンパウンドで、僕も低めの内圧で走ったので、もうちょっと走ればもしかするとタイムが出るのかもしれないとは思ったのですが、これ以上タイムが出ないなという判断はフィーリングとロガーに表示される区間タイムから瞬間的に判断できました。明日は雨になるかもしれず、SUGOの雨のテストはほとんどしたことがないので未知の部分が多いです。明日は雨が公式練習か、予選か、それともそれ以降に降り出すのかはわかりませんが、その1回目の雨に惑わされることなく、レースの中で自分のペースをしっかりと作っていけるように組み立てていきます。
2位 名取鉄平のコメント
TTの直前に雨が降り出したのですが、これは路面状況に全く影響がないレベルでした。実は、もう少しタイムを出す方法はわかっているのです。具体的にはその改善点はセッティングなのですが、タイヤの減りを考えて少しタイヤにやさしいセッティングにしていました。その中で2番手という順位に立つことができたので、自分の中では満足のいくTTとなりました。今回からBSのレインタイヤは新型となったのですが、僕はまだテストしていません。ですから、明日の雨に対しては少し不安もあります。せっかくタイヤを残してきたので、どうせならドライがいいですね。あとはDLがレース後半にどれだけペースを保ってくるのか、練習では見えなかった部分もあります。明日のレースはふたを開けてみるまで分かりません。
3位 角田裕毅のコメント
今回のTTはDLの中でトップを取れればいいなと思っていたのですが、実際には18菅波が速く負けてしまいました。しかしながら3位という順位は、雨の場合はウォータースクリーンがあるので不利な面もありますが、ドライであれば決勝に向けて有利なポジションです。それを考えるとこのTTは結果的にはよかったのかなと思っています。練習走行中では全体での順位がうまく把握できず、また自分の走りもすこしモヤモヤとしていたのですが、総合3位というこの結果を得ることができたので、少し気持ちが晴れた気分です。明日は雨が降ると、4朝日が強敵となると考えています。彼は瑞浪でもほとんどハンドルを切らない彼独自の走りに合わせたセッティングを持っているので、強く警戒しています。