ついにKF第10戦のコンディションは、第9戦決勝と相変わらず曇りで太陽は姿を見せていない。その状態の中12周の予選ヒートがスタートした。
ブラックアウトと同時に24台全車が一斉にアクセルを踏み込み1コーナーになだれ込んだが、4朝日が1コーナー出口でスピン、それに巻き込まれた15児玉、19渡邉、34角田がクラッシュし止まってしまう。全車再スタートを切ったが数周後には4朝日を除く3台がピットへ戻っていった。そのアクシデントにより3宮田、2澤田、5佐々木、離れて18菅波、31三宅の順で2コーナーを抜けていく。5佐々木はオープニングラップの最終コーナーで2澤田をパスし2位に浮上。また20神がエンジントラブルによりピットインした。3宮田は独走状態を築き、2位争いは5佐々木、2澤田、18菅波の3台、その後ろに31三宅、30太田、9高橋の5位争いがあった。序盤はあまり動きがなかったが、中盤に2澤田が5佐々木をパスし2位に舞い戻ると、2位争いの3台はそれぞれに間隔をあけて走行しはじめ、そこに5位争いから抜け出した31三宅が追いつきつつあった。9高橋は30太田をパスしたが、それを30太田が黙って受け入れるはずがなく、2周ほどテールトゥーノーズ状態で走ったのちにヘアピンでインを刺した。9高橋はすかさずクロスラインをとり再び順位を取り返していったが、そこに25佐藤や24大草が追いついてきた。いったんは25佐藤に抜かれた9高橋であったが、10周目の最終コーナーで再び順位を取り返した。また18菅波はペースが悪く31三宅に抜かれたのちにじりじりと差を広げられてしまう。レースは独走状態の3宮田、そのはるか後方に2澤田、5佐々木、さらに離れてそれぞれ単独の31三宅、18菅波、そして30太田、9高橋、25佐藤、24大草の順となる。5佐々木はすでにクルージングに入っているのか2澤田に迫る気配がない。ここでチェッカーとなり、3宮田、2澤田、5佐々木、31三宅、18菅波、30太田、9高橋の順でゴールした。また最終ラップのヘアピンで24大草が25佐藤をパス、クロスラインをとろうとした25佐藤であったがシケインは24大草が競り勝つ。そして24大草は最終コーナーをイン側からアプローチ。しかし立ち上がり重視のラインをとり最終コーナーを立ち上がった25佐藤がゴールラインを24大草からわずかコンマ1秒差で駆け抜けた。
1位 宮田莉朋のコメント
車のバランスはTTの時と同じくとてもよく、また1周目の時点でのペースもつかめたので調子よく走ることができました。先ほどの決勝で悔いが残ったテント、この予選で気になった点を修正し決勝に望んでいきます。単独走行とは言え、自分の中ではあまりクルージングをせず決勝を想定して走りました。KF最後のレースなので、悔いの残らないレースがしたいです。
2位 澤田真治のコメント
第9戦決勝での4朝日との差を考え、最後はクルージングをしてタイヤを温存したものの、基本的には決勝レースを想定しながら走行していきました。僕は今年まだ一度も勝っていません。2位という好位置から決勝に挑めるので、悔いが残らないように全力でレースをするのみです。
3位 佐々木大樹のコメント
DL勢の一発のタイムが速いことはわかっていたので、予選でトップをとるのも難しいと考えていました。そういう意味で3位という順位はとてもポジティブです。決勝ではまたコンディションが変わると思いますが、うまく勝負することができるようにしたいです。とはいえ、DLが遅くなることは期待できません。どうすればもっと速く走ることができるのか、それを考えて決勝に臨んでいきます。