冷却系の信頼性:FreeLineの歯付ベルト駆動ウォーターポンプ

今シーズンから始まったOKカテゴリーは、これまでのKFカテゴリーとは異なりウォーターポンプがエンジン内蔵ではなくなった。このため、冷却水を循環させるためにはX30のように外付けのウォーターポンプを取り付けシャフトから動力をもらわなければならない。特に指定のウォーターポンプがあるわけではないので、マシンによってX30純正ポンプやOTK製ポンプなど様々な違いがある。X30用はその入手性や実績の高さから、OTK製は金属製の堅牢な造りや取り付け位置の低さなどから選ばれているようだが、他とは異なる特徴的なポンプを採用しているところもある。

FreeLine製ウォーターポンプ

それがこのFreeLine製のウォーターポンプ。一目見て明らかなように、Oリングではなく歯付ベルト(コグドベルト)で駆動する方式をとっている。写真はMASUDA RACING PROJECT 朝日ターボのマシンだ。歯付ベルトのメリットは、ほぼ摩擦のみに依存しているベルト類に比べると摩擦損失が少なくスリップが生じないことにあるが、特にOリングと比較した場合には「破損しずらい」ということが最大の利点だ。大抵の歯付ベルトにはアラミド繊維やガラス繊維が埋め込まれているため、ゴムのみで作られているOリングよりも強度が高い。ゆえにOリングのように切れてウォーターポンプが停止し、エンジンがオーバーヒートする危険性を下げることができる。

同じくFreeLine製ウォーターポンプを使用するTeam BirelART 名取鉄平のマシンは、ベルトの張りをかなり緩く調整している。これはベルトによるパワーの損失を抑えるためだと考えられる。スリップしない歯付ベルトだからこそできるセッティングだ。

歯付ベルトのデメリットとしてはプーリーにゴミが溜まりやすく、目詰まりした場合にはベルト・プーリーの異常摩耗、歯飛び、そしてベルトの脱落が発生する。特にコースアウトした際には注意が必要だろう。ただこれらは定期的なメンテナンスにより防ぐことができるため、レーシングカートのように頻繁にメンテナンスを行う車両ではデメリットとは言えない。FreeLine製ウォーターポンプは独特のウォーターラインの取り回しが気になるが、駆動の信頼性は随一だ。

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