KF部門の予選は16時40分からスタートした。その直前に太陽が山に隠れ路面温度と気温が急激に下がったため各車レース直前までせわしくセッティング変更を施していた。TTトップを獲得しつつもタイヤバーストしたと思われた大草は実際はビート落ちであったことが判明し、そのままのTTで使用したタイヤをそのまま使用してダミーグリッドのポールに並んでいた。
いざブルーフラッグが振られダミーグリッドから発進したと思いきや、5~6台のマシンのエンジンがかからないトラブルが発生。のちに全車発進することができたものの大きな後れを取っていた。混乱のなかさらにポールの大草のエンジンがストップ、最終コーナー手前で完全に停車してしまう。スタートはディレイドになりさらにもう一周、ここで25佐藤がS字でストップ、さらにスタートディレイド。その後さらに13冨田がストップしてしまう。3週目にしてようやくポール不在ながらスタートが切られ、さらに遅れてエンジンのかかった大草がスタートラインを超えた。ホールショットは31三宅、その後ろに18菅波、16野中が続く。スタートで順位を上げた21三村は2週目のヘアピンで6位に上がったが、その後タイヤが苦しいのかずるずると下がっていく。ここで着実に順位を上げてきたのが9高橋、落ち着いた走りで4位から虎視眈々と前を狙っていた。中盤、34角田、18菅波、31三宅の1~3位が団子状態になったところで、18菅波がヘアピンでトップに立つが最終コーナーで34角田に刺し返される。この間に4位を走行していた9高橋がトップ集団に追いつき、そのまま3位に上がる。トップの34角田はじりじりと後方を離してきたところで最終ラップを迎えた。2位の18菅波と3位の9高橋、3位の31三宅と4位の11名取がそれぞれテールトゥーノーズとなっていた。3コーナーで11名取が31三宅のインに入ろうと攻めるがギリギリのところで18菅波が抑える。これが原因で11名取は若干の遅れをとってしまう。2位3位の間隔が詰まっていった最後のヘアピンでついに9高橋が31三宅のインを刺し2位に上がる。このままチェッカーが振られ、16角田、9高橋、31三宅の順でチェッカーを受けた。
34角田 裕毅コメント
前半は周りとの様子を見て、一つ一つ順位を上げながらタイヤを減らさないよう意識しました。トップに立った後はレース展開にも助けられ後ろとの距離が開いてきたのでタイヤ温存することができました。とはいっても自分はルーキーなので安心はできません。明日の勝率は五分五分だと思います。
9高橋悠之のコメント
気温が一気に下がってきたためキャブセットを濃い目にしたのですが、ちょっと濃すぎたようで序盤はパワーが出ませんでした。排気温度を見てこれは違うと判断し適正に直したのですが、かぶりがとれるまで少し時間がかかってしまい、前半は少し苦しかったです。後半になりキャブもマシンセットもばっちりはまってきたため着実に順位を上げることができました。最終ラップは3位で終えて明日の決勝をイン側スタートとするか、2位でポイントをとるか迷ったのですが、やはりシーズンを考えるととれるときに着実にポイントを取っておくべきだと判断しインを刺しました。タイヤも他の人に比べるとまだまだ余裕があるため、明日の決勝ではスタート直後は安全を考慮して3位以内で走り、その後落ち着いて順位を上げていきたいです。ただ各社のタイヤともにどうやら温まりが悪いようなので、タイヤが温まるまでは気を付けないといけないと思います。
18菅波 冬悟のコメント
レース序盤はトップが消えてしまったこともあり2位まで上がれたので、落ち着いて走ることができました。そのまま若干ながら後ろを離したので流し気味でいいかなと思ったのですが、思ったよりも早く追いつかれてしまいました。トップのペースが自分よりも速くトップを狙うのは少し厳しいと感じたので無理しないように、タイヤに優しく走ることに専念しました。最終ラップではもうかなり接近していたのはわかっていて、予選のポイントもあるのでブロックするか迷ったのですが、きれいに刺して来たらそれはそれで明日イン側スタートになるのでありだなと考えていました。思った通りかなりきれいに抜いてきたのでその瞬間イン側スタートを優先することにして3位でゴールしました。ペースもタイヤも悪くなく、明日の優勝も十分に見えているので攻めていきます。