OK第5戦の17周の予選ヒートは16:50にスタート。夕方のためTTの時と比べると若干日差しは和らいではいるが、気温の高さは相変わらず、まさに日本の夏という蒸し暑さだ。1周のローリングを挟み、若干遅めのスピードで隊列がホームストレートを上ってきた。
レッドシグナルが消灯したと同時に飛び出したのは#3名取鉄平。好スタートを決め後方に対しわずかにリードを築いた。2番手には高橋悠之、以下#24宮下源都、#1佐藤蓮がジャンプアップ、#81山田杯利、#2野中誠太、#34大草りき、#11冨田自然、#7三村壮太郎、#27武井遥斗となる。2周目のヘリポートで#8高橋悠之が#3名取鉄平のインを刺すが、すかさずクロスラインをとった#3名取鉄平がトップを死守。しかしつづくヘアピンで#8高橋悠之がインに飛び込みトップに浮上。#3名取鉄平はパスされた影響かストレートで#24宮下源都にピタリとつけられ、そのまま3周目の2コーナーでパスされる。しかし#3名取鉄平は同周回のヘリポートで2番手に帰ってきた。4周目の時点でトップ#8高橋悠之が隊列から少し抜け出し、2番手の#3名取鉄平が3位以下をわずかに離し出し、その後ろに#24宮下源都、#1佐藤蓮、#81山田杯利、#2野中誠太が続いていた。さらにその後ろの#34大草りき、#11冨田自然も3位集団に追いつきつつあり、9周目には3位集団は6台のワンパックとなった。5周目に3位以降が40.2秒で周回する中、トップ2だけが39.9秒で走り後方を突き放す。周回を重ねるごとにじわじわと全体のペースは落ちてきているが、トップ2だけは平均でおよそコンマ3秒速いペースで周回していた。さらに9周目には#8高橋悠之のペースが#3名取鉄平より約コンマ1速い状態になり、トップ2の距離も開いてきた。#3名取鉄平はこれに焦ったかマシンをプッシュさせたのだが、11周目のシケインでマシンをイン側のクラッシュパッドに寄せすぎてしまい、まさかの単独スピンを喫してしまう。#3名取鉄平はそのままヘリポートコーナーの内側にマシンを止め大きくうなだれた。
これで#8高橋悠之は完全に単独トップとなり、2番手は#24宮下源都を先頭とする6台の集団が等間隔で走っていた。しかし12周目に#24宮下源都のエンジンに異変が発生。ヘリポート立ち上がりあたりから急速にペースが落ちた#24宮下源都は後方に次々とパスされていく。そこで2番手に立ったのは#24宮下源都の後ろをずっと追っていた#1佐藤蓮。その直後には#81山田杯利、#2野中誠太、#34大草りき、#11冨田自然が続き、少し離れて#27武井遥斗と#7三村壮太郎が2台でバトルしている。#24宮下源都の急速なペースダウンで若干の混乱が生まれたか、14周目に野中誠太が3番手に立ち、2番手の#1佐藤蓮は少し余裕が生まれてきた。#81山田杯利は順位を取り戻そうと15周目の2コーナーで#2野中誠太を刺しにかかるが、即座にクロスをとった#2野中誠太が3コーナーでかわし2番手を死守。そこに前の周回のヘアピンで#34大草りきをかわしていた#11冨田自然が接近し、#81山田杯利をヘアピンでパスし4番手となる。そして隊列は微妙な間隔を保ったまま周回を重ね、チェッカーが振られた。
トップは完全に単独となった#8高橋悠之、2位に#1佐藤蓮、3位に野中誠太、以下#11冨田自然、#81山田杯利、#34大草りき、#7三村壮太郎、#27武井遥斗の順でチェッカーを切った。#7三村壮太郎はフロントカウルペナルティのため10秒加算された。
1位 高橋悠之
トップに立ったは抑え気味でラップしていたのですが、それでも名取鉄平に対してタイムマージンがありました。流し気味のほうが速いこともあるコースではありますが、これは明日の決勝や第2レースに向けていい傾向にあります。YOKOHAMA勢がどのような状況なのかまだ把握できていないので、そこは気になりますが、このままいけば優勝は見えています。一方で、この茂原でのレースは今の17周の予選ヒートでも過酷なものでした。明日の決勝は28周であり、これはテストでも連続周回をこなしていない距離なので、非常に過酷なレースとなるでしょう。長いレースとなるので、落ちついて戦っていきたいです。
2位 佐藤蓮
スタートはドライバーの技量でジャンプアップすることができましたが、今後のレースディスタンスを考えるとかなり厳しいものになるでしょう。この予選ヒートでも、まるでマラソンをするようなセッティングを施して挑んだのですが、それでもかなりキツイ感じがありました。第1決勝はポイントが取れれば…という様子になるのではないでしょうか。可能性があるとすれば第2レースの決勝でしょうが、今マシンはエンジンにも若干の不安を抱えている状況にあります。ただ、これが解決できれば表彰台はもちろん優勝も見えてきます。やれるだけのことをやって明日のレースに挑みます。
3位 野中誠太
このレースウィークが始まってから、先ほどの予選ヒートでもマシンセット、ドライビングテクニック共にまだまだマッチしていない状態にあります。ですので苦しい予選ヒートになると予想していたのですが、レース展開に恵まれ3番手につけることができました。タイヤのことも考えつつラップを重ねていたので、いい位置につけたことはとても安心しました。もっと速くなる要素はあるので、明日のウォームアップでそれをつかんで、いいペースで長いレースを戦えるように準備します。
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