タイヤメーカー3社がしのぎを削る全日本カート選手権もついに最終戦を迎えた。練習走行の段階ではBSとYHがほぼ互角のタイムを記録し、そこにDLがついていっている様子だ。11月中旬ではあるが半袖でも十分なほどの暑さに見舞われている鈴鹿サーキットだが、14時をすぎると日もオレンジ色になり、じわじわと冷たさも覚えるようになってきている。
その状況の中行われたタイムトライアル。ここでポールタイムを出すことは、すなわち鈴鹿南コースを史上最速で駆け抜けた記録が永遠に残るということだ。歴史に名を刻むドライバーは誰になるのか。
1グループ
1グループは14時15分からスタート。1分半ほど経過した時点で伊藤祐がエンジンをかけると、そこから山田杯利を先頭として続々とコースに入っていった。一部では場所取りの牽制し合う様子が見られるが、それもすぐに落ち着き、各車アタックを開始した。
最初に44秒台に突入させたのは山田杯利(44.710秒)。山田杯利は3台からなる集団の先頭、すなわち単独でアタックを行っている。その後ろには佐野雄城と三村壮太郎がつけ、三村壮太郎が2番手タイム(44.7秒)、3番手は単独の堂園鷲(44.7秒)となる。
アタック2周目に三村壮太郎が若干前の佐野雄城に詰まり気味になりつつもタイムアップして44.516秒を記録、トップに躍り出る。そこに集団の中でアタックする野澤勇翔(44.6秒)が並び、後ろに佐野雄城、山田杯利、堂園鷲という順になる。山田杯利は佐野雄城を前に行かせ、もう一周のアタックを狙っている。そこに井本大雅のスリップを使った佐藤蓮が44.566秒で2番手に食い込んできた。
上位陣はアタックをやめてチェッカーの直前にピットインしていく中、野澤勇翔が自己ベストを更新して2番手に浮上。そこから順位変動はなくチェッカーが振られた。
1グループの結果は以下の通り。
- 三村壮太郎(44.516秒)
- 野澤勇翔(44.530秒)
- 佐藤蓮(44.530秒)
- 佐野雄城(44.684秒)
- 山田杯利(44.710秒)
2グループ
2グループは14時25分からスタート。ところがピットレーンが開放されるタイミングが遅れ、ブルーフラッグが振られても全車がピットレーンに入っていない自体が発生していた。いつの間にかTTがスタートしているという状況だが各ドライバーは落ち着いた様子で、1分半が経過したタイミングで小林利徠斗を先頭にDL勢がコースインし、その後BS・YH勢がこーすにぞろぞろと入っていった。
最初に44秒台に突入したのは金子修(44.892秒)だが、これは2グループはもちろん1グループのメンバーよりも1周早いタイミングだった。それを上回ってきたのが清水啓伸(44.6秒)で、そこに佐々木大樹(44.6秒)、タイムアップした金子修(44.7秒)、小田優(44.7秒)と続く。各社さらにアタックを続ける中、金子修のスリップを使う佐々木大樹が44.546秒でトップに立つと、送らせてコースインし単独アタックを行う加藤大翔が44.573秒で2番手につけた。もう一周アタックを行い清水啓伸がタイムをわずかに伸ばしトップに立ったが、それを加藤大翔が更に上回る44.417秒を記録し、チェッカーが振られた
2グループの結果は以下の通り。
- 加藤大翔(44.417秒)
- 清水啓伸(44.543秒)
- 佐々木大樹(44.546秒)
- 小田優(44.613秒)
- 梅垣清(44.681秒)
総合結果
1位:加藤大翔(44.417秒)
2位:三村壮太郎(44.516秒)
3位:野澤勇翔(44.530秒)