Jrカーターの栄養学 第4回は、「プロテインの活用法」についてお話ししていきます。
最近ではスーパーやコンビニなどで手軽に変えるようになったプロテイン。ボディビルダーやトップアスリートが栄養補助食品として摂るイメージがあると思いますが、ジュニア向けのプロテインも各メーカーから販売されています。
今回はプロテインの種類や、各世代においての摂取方法など解説していきます。
ホエイとソイ 2種類のプロテイン
第3回でもお話ししたように、たんぱく質は「動物性たんぱく質」と「植物性たんぱく質」に分類されます。これと同様にプロテインは「ホエイプロテイン」と「ソイプロテイン」に分かれます。それぞれの特徴を理解して、目的にあったプロテインを選びましょう。
ホエイプロテイン
ホエイプロテイン=牛乳由来のたんぱく質
△水溶性で溶けやすく吸収スピードも速い
△必須アミノ酸がバランスよく含まれる
▼香料・添加物が含まれる
ソイプロテイン
ソイプロテイン=大豆由来のたんぱく質
△ホエイに比べ吸収スピードが緩やか
△イソフラボンが含まれるため女性向き
▼筋力アップには向かない
各世代におけるプロテインの活用法
次に一般的なスポーツアスリートでの各世代におけるプロテイン活用法をお話ししていきます。
小学生
小学生はまだ体が小さく、強度の高いトレーニングは行わないようにします。ゴールデンエイジと呼ばれるこの年代は、トレーニングをするというよりも運動神経を伸ばすことや運動が楽しむ年代、身体を動かす事が楽しいと感じるようなトレーニング(運動)を心がけましょう。
小学生の場合、プロテインは食事にプラスという程度で考え、しっかりと食事から摂ることを心がけましょう。また、プロテインを摂取する場合はメーカーが定めているもの基準としましょう。
中学生
中学生になると、運動量も増え成長期も重なることもあり、たんぱく質やカルシウムなどの栄養素がとても重要となってきます。
厚生労働省が推奨しているたんぱく質摂取量は中学生で60g(1食20g)、高校生においては65gとなっています。また、成長期に伴い筋肉量が増えはじめ代謝が上がり、カルシウムや鉄分も多く失われます。そこで、それらの栄養素が含まれているプロテインを捕食や間食に利用すると効果的です。
高校生
高校生になるとレジスタンストレーニングが始まり、筋力が上がってくる時期になります。筋肥大にはたんぱく質が重要となる反面、1食では充分なたんぱく質を接種することは難しいので、プロテインを活用していきましょう。
成長期はおおむね15〜17歳で終わりますが、骨量は20歳前後まで増えます。この時期のたんぱく質やカルシウム摂取は大切です。
プロテインについての誤解
筋肉がつきすぎてしまうのでは?
プロテインを飲んだだけで筋肉がつくということはありません。トレーニングをしてプロテインを摂取することで筋肉がついてきます。
筋肉をつけたいからといって大量に飲んでも筋肉はつきませんし、むしろ内臓をに負担をかけて逆効果になってしまいます。身体に見合った量を正しく摂取しましょう。
身長が止まる?
「筋肉がつきすぎると身長が止まる」という風な間違った認識をされる方がいらっしゃいます。前述したように飲んだだけでは筋肉はつきませんので、身長が止まるということもありません。
骨の成長にはカルシウムの他にたんぱく質も必要です。ただし、たんぱく質だけを過剰摂取するとカルシウム排出を促進してしまうというデメリットがあります。カロリーやたんぱく質量など、個人に合った食事を心掛けることが大切です。
カーターのトレーニングについて
各世代の活用法やトレーニングなどは、一般的なスポーツに対しての話であり、ジュニアカーターにおいては、他の競技に比べ少し異なる面があります。
ジュニアカーターでも筋力が上がってくる時期のトレーニングは必要になりますが、強度の高いトレーニングを行うと筋肥大し筋量が増え体重が増加、それが走りに影響を与えてしまいます。また成長期に伴い身長が伸びることで自分の体を支えられなくなり、Gに耐えられるよう筋力を付けることで体重が増え、さらにきつくなってしまうということもあります。
カーターにおいては、闇雲にトレーニングをするのではなく、科学的に分析し個人にあったプログラム構築することが大切になってきます。