皆さんは「筋トレ」と聞くとどのようなトレーニングをイメージするでしょうか?重いバーベルを担いで筋肉を大きくする運動?それとも体幹トレーニングとも呼ばれるような自体重のトレーニング?
実はどちらも筋トレです。それぞれ、“鍛える筋トレ”と“整える筋トレ”とも言えるでしょう。そしてどちらもパワーを生み出すことに貢献します。
今回は具体的な“整える筋トレ”について、トレーニング種目も交えて解説します。実際に自分でもやってみてください。
整える筋トレ、正しくできますか?
皆さん、次に紹介する4つの筋トレを、それぞれ10回ずつやれますか?左右の足を別々に行うものは5回ずつで結構です。
1.スクワット
2.フロントランジ
3.サイドランジ
4.クロスランジ
簡単そうに見えますが、やってみると次のようなことはなかったでしょうか?
- スクワットで膝が爪先よりも内側に入ったり、腰が曲がったりする
- フロントランジで踏み込んだときにふらつく
- サイドランジで深く曲がれない
- クロスランジで上半身がまっすぐ前をむけずにふらつく
もし当てはまることがあれば、あなたは継続的に“整える筋トレ”をした方が良い人です。
陸上とカートで正しい動きや安定性を整える
紹介した筋トレは、重力に対して自分の体の動きをコントロールするチカラを整えるものです。また、下半身を動かしながら体幹や上半身を安定させるという、それぞれの動きのつながりも高めます。
これらのチカラは、カートの走行中に体にかかる加速度や慣性力に対して体幹を安定させながら、アクセルやブレーキをする足やハンドルを操縦する腕をコントロールするチカラになります。
さらに、腰が曲がる状態でスクワットをする人の多くは、腰の不調に陥ることも多いのです。このように”整える筋トレ“を正しくできるかどうかをチェックして改善することで、腰などの筋の不調を防ぐことにもつながります。
鏡などで自分自身の動きを確認しながら、動画を参考に正しいフォームでできるようになりましょう。
さらに整える:ほぐして、動かして、筋トレする
さらに整えるには、事前に整える筋トレで使う筋肉をほぐしておくとよいでしょう。太ももの前後、ふくらはぎ、体幹部分などを以下のエクササイズでほぐしながら動かし、そして筋トレに進みます。
ふくらはぎ
太ももの前
太ももの裏
体幹
最終的には整える×鍛える
このように自分の体重を使って整える筋トレを正しくできることで、自分が持っている今のチカラを最適化、そして最大化することができます。その上で、さらに安定性やパワーを高めたい場合には、負荷をかけた状態での”鍛える筋トレ“も行います。最終的には「整える×鍛える」筋トレで、より高いレベルでのパフォーマンス発揮につなげます。
このレベルに到達できるように、まずはしっかりと自分の体を整えていってください。
次回はレースに向かってどうやって集中力やモチベーションを整えるかについて紹介します。体と心を整えて、是非、カートパフォーマンスの最適化につなげてください。