昨年11月、ハーバーサーキット千葉インドア店が2023年5月31日をもって営業を終了するという衝撃的なニュースが飛び込んできました。千葉駅からほど近い場所にありながら本格的なカートが楽しめる屋内サーキットが無くなるなんて、こんな悲しいことはありません。無くなる前に遊びに行きましょう。
国内唯一の立体交差を持つ屋内型サーキット
ハーバーサーキット千葉インドア店は2009年にオープンした、千葉駅から車で約5分の距離にあるビルの中にある屋内型サーキット。国内で唯一のトンネルや立体交差を持つ屋内カートコースです。コースの全長は260mとコンパクトながら、5~8mの幅員とテクニカルなコーナー、そして何より立体交差による上下方向の動きもある非常に個性的なサーキットです。
ただそれ以上に凄いのがインテリア。ネオンで彩られた空間には、ゆったりとした休憩スペースはもちろん、namco往年のレーシングカートゲーム KART DUELなども配置され、まるでカジノかテーマパークのようです。ソファに座りコースを眺めながらあーでもないこーでもないと友達と走りについて語り合いたいような素晴らしい空間です。残念ながらこの日は一人で来てたのでさっと写真を撮るだけでしたが…。
ノーマルのレンタルカートから
まずはノーマルのレンタルカートから走りましょう。実は何年か前に走ったことがあるのですが、そんなことはほとんど覚えていないので実質初見です。ハーバーサーキットを運営している株式会社ハーバースタイルはSodi Kartの輸入代理店でもあることから、ここの大人用レンタルカートはSodiの最上級レンタルカートRT8が採用されています。
ホームストレートからぐっと回り込む1~2コーナーを抜けると、一気に坂(オールージュ)を上り、左のハーバーブリッジをタイトに曲がります。下りのコークスクリューでスピードが乗った瞬間にブレーキングしてローズヘアピンをクリア。左から右へのラスカスはラインの自由度が少なく、ハーバートンネルへの明暗差も相まってこのサーキットの最難関コーナーかもしれません。トンネルを抜けた先には最終コーナーであるアントニーノーズが待ち構えています。2コーナーまでの速度を乗せられるラインを探っていきましょう。
Sodi RT8はレンタルカートの中ではかなりクイックに反応してくれるので、タイトコーナーの連続するハーバーサーキット千葉インドア店でも楽しく攻めがいのある走りを見せてくれます。搭載される200cc 4stエンジンも十分にパワフル。とはいえ欲張ってアクセル全開で走り続けるより丁寧に走ったほうが良さそうです。時間の都合で1セッションしか走らなかったとは言え、明らかに欲張って走っている僕のオンボードはぜひ反面教師にしてください。
爆速のEVカートにも挑戦
「うちのEVはヤバイぜ…」
とハーバーサーキットの伊藤社長が囁くので、EVカートにも乗りました。
…嘘です完全に社長のご厚意で乗らせてくれました。僕は貰えるものはなるべく貰う男です。
Sodi RSXはブラシレスモーターを搭載したEVレンタルカート。店内にあるランキングを見たら、ノーマルカートより1秒以上速い記録が書かれてあってビビりました。このEVカート、速いんです。このサーキットはノーマルカートで1周24~25秒程度なので、そこでの1秒がとんでもないことは、Paddock Gate読者の皆様なら十二分にご理解いただけると思います。
ゼロ発進はかなり制御されている様子ですが、そこからの加速感は圧倒的。思ってる以上のスピードでコーナーが近づいてくるので、無意識に「速い!」と叫んでました。コーナーを曲がるとかなりの重さを感じますが、出口に向かってアクセルを踏み込んだ瞬間、リアタイヤが路面を掴んでいようが何していようが関係なくギュンギュンと空転し、車体を無理やり前に走らせようとしてきます。この暴力的なまでのトルク感はまさに爽快。速く走らせよう云々以前に痛快さに頬が緩み、思わず笑いが出ます。確かにこれはヤバイ。コースが一回り以上小さく感じます。
ただとにかく重たいので、まずオールージュ後のジャンピングスポットは注意が必要です。慣性で吹っ飛ぶのを考慮したライン取りや走りを意識しないと危険です。下ってのローズヘアピンもしっかりブレーキを踏まないといけませんが、重たい分だけブレーキングの踏ん張りは意外とあるのでイケます。各コーナーはなるべく小さく回って出口をとにかく重視、有り余るトルクを極力使えるように出口を意識していくと、徐々にタイムが伸びていきました。
こちらも時間の都合で1セッションだけ走った結果、ランキングトップから0.8秒落ちでした。いつもそうですがレンタルカーターの層の厚さと熱量をしみじみと感じます。RSXはパワーを調整することで電子的にドライバーの体重差を均一化しているので、体重差を言い訳にできないところがまた悔しいですね。トルク感が楽しすぎてアクセル踏みまくってたってのもありますが。レンタルカートは全然経験が無いという言い訳はそろそろ終わりにして、僕も走り込まなきゃいけません…。
ハーバーの屋内サーキットが復活する日は近い
残念ながら5月31日を持ってハーバーサーキット千葉インドア店は営業を終了、屋内型サーキット自体も日本から姿を消してしまいます。雨の日にカートに乗りたくなったら、僕は一体どこに行けば良いのでしょうか?
しかし、ハーバーサーキットの伊藤社長は「屋内サーキットは絶対に復活させる!!!」と強い意思を見せていました。既に候補地がいくつかあるらしく、インドアサーキットが復活する日はきっとそう遠くないはずです。
名称 | ハーバーサーキット千葉インドア店 |
住所 | 〒260-0023 千葉県千葉市中央区出洲港13-26 千葉スポーツプラザ2F |
電話番号 | TEL 043-441-3243 |
営業時間 | 平日 13:00~22:30 土日祝 10:00~22:30 |
WEB | https://www.harbor-circuit.com/indoor-chiba |
その他 | 2023年5月31日で営業終了 |
国内唯一の室内ゴーカート場です。 室内ながらも立体交差やトンネル・バンクなど 変化に富んだコースレイアウトでお手軽に楽しんでも、ベストタイムを狙っても楽しさ抜群! ヘルメット等レンタル品もあるので手ぶらで楽しめます。 誰でも気分はレーサー! Let’s Enjoy Karting!