BS SLタイヤがSL17へと移行
2016年12月1日、SLOより突如としてBRIDGESTONE製SL07タイヤの製造中止、並びに2017年シーズンでのYAMAHA-SSクラスを含む3クラスでの指定タイヤがBRIDGESTONE製SL17タイヤに変更になった、という知らせが発表された。
No.16006-2《 ブリヂストンSL17タイヤ指定の件 》
情報公開時期が12月と遅かったため、一部のSLカーターからは戸惑いの声も聞かれ、また一部ローカルレースでは今シーズンの開幕戦はSL07とSL17の両方を使用可能にするというレギュレーションが発表されている。そのBRIDGESTONE製SL17タイヤは1月12~13日ごろより流通し始めており、すでに手に取った、走行を行ったというドライバーもいるだろう。
そもそもSLレースはタイヤやエンジンがワンメイク指定であるため、どちらのタイヤのほうがいい、などという議論そのものが無意味ではあるが、10年ぶりのリニューアルを果たしたこのタイヤがいったいどのような仕上がりを見せているのかは気にならずにいられない。というわけで、Paddock Gateでもさっそくこの新型SLタイヤを入手した!
さらに比較用に新品のSL07も入手!従来型のSL07と同条件で比べることで、新型のSL17は何が変わったのかを明らかにする。そのテストの模様や結果は近日公開予定だ。
現在判明している事実
1.ロゴの変更
サイドウォールに描かれているロゴが変更になっている。個人的には黒抜きされているSL07のほうが好みだが、SL17のほうが白の面積が多いためサーキットではよく映えるだろう。
2.プロファイルの変更
もう一度この写真を見てほしいのだが、SL17のほうがSL07よりもフロントタイヤ、リアタイヤともに角ばっており、かつ若干幅が狭いように見える。
4本重ねるとその差は明らかで、15mmほど高さに差ができる。円周長(トレッド面1周分の長さ)を測定してみると、リアタイヤでは差がなかったが、フロントタイヤはSL17のほうが5mmほど短く、若干コンパクトに作られていることがわかる。
3.触った感触
トレッド面、サイドウォールを手で押してみると、ほんのわずかにSL17のほうが柔らかい。またトレッド面に爪を立ててみると、今度は逆にSL07のほうがしっとりとした感触がある。
BRIDGESTONE製のSL07(YJL)はYOKOHAMA製のSL07(AAE)よりもグリップ、耐久性ともに劣っていたため、ここがSL17の改善点になっているのだろうと予想される。しかし、近年のSLタイヤのグリップ力は総じて高く、果たしてKTを含むローパワーのカテゴリーにこれほどまでのグリップが必要なのだろうかという問題があるため、おそらくSL17はグリップ力の向上よりも耐久性の向上に重きを置いているのではないだろうか。今後判明するであろう事実は追って公開する。