目的の異なるスペシャルナックルスペーサー【MASUDA RACING PROJECT & INTREPID JAPAN CORSE】

ほんの数mm高さを変えただけで操縦特性が大きく変化する車高調整は、本来であれば真っ先に試してみるべきセッティング項目だ。ただレーシングカートの場合は純粋なレーシングマシンであるため、レインコンディションや路面ギャップの多いサーキットを走るような場合でない限り、車高を変更する機会はあまり多くないように思う。このためか筆者はこれまで、アライメントアジャスターやフロントハブなどに気を使ったことはあっても、ナックルスペーサーについて何か考えたことなど、おそらく一度たりともなかった。しかし7月に行われた全日本カート選手権茂原大会で、ここに新たな発想を取り入れたマシンを2台発見した。それぞれは全く別の目的で、スペシャルなナックルスペーサーを用意したようだ。

朝日ターボの微調整用薄型ナックルスペーサー

ノーマルのOTKシャーシは、エリオット(コの字型のナックル取り付け部分)の中に、2枚のナックルスペーサーを挟む形でナックルが取り付けられる。これゆえに車高調整は3段階で行うことができる。これをより細かく調整しようと試みたのが、MASUDA RACING PROJECT 朝日ターボのマシンだ。

ナックルの上下に、ノーマルのナックルスペーサーが半分にカットされたような形状をしている薄いスペーサーが入っているのが見て取れる。これによってこのマシンは、通常より0.5段間ずつ細かくフロント車高を調整できるように工夫されている。大径化したDUNLOPタイヤに対して前後の車高バランスをうまく取ることが主な目的か。

佐藤巧望の極厚高剛性ナックルスペーサー

一方でINTREPIDのマシンは、エリオットが他シャーシに比べると少し大きく、ノーマル状態で4枚のナックルスペーサーが装着されている。キングピンの太さはどのメーカーでもM10がほとんどなので、キングピンが長い分剛性が不足しているのでは…?と考え対処したのが、INTREPID JAPAN CORSE 佐藤巧望のマシンだ。

こちらは朝日ターボのそれとは真逆に、極厚のスペーサーを上部に一枚入れ込み、薄手のスペーサーを下部にかませている。フロント車高はほぼ決め打ち状態だ。ドライバーによると、フロント剛性が向上することで、コーナーの入りがいいというINTREPIDの特性がさらに伸びるという。

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