OK第9戦予選ヒートは15:45から16周にて行われる。西日が大きく傾き、コース上はほぼ全域が山の陰が落ちている。気温もぐっと冷え、肌寒さを感じる状況だ。2周目のフォーメーションラップの際にS字立ち上がりでヤニック・デ・ブラバンダーがエンジントラブルによりストップ、28台による隊列となり、レッドシグナルが消灯した。
#34渡会太一が好スタートを決めると、そこに#2佐々木大樹、#8山田杯利、#92小高一斗、#24古谷悠河、#11木内秀柾、#12森山冬星が続く。トップ集団は互いに牽制しながら周回すると、2周目の4コーナーに中団で多重クラッシュが発生。5台程度が絡む中、#7朝日ターボ、#1佐藤蓮、#20井本大雅が大きく出遅れる形となり、#1佐藤蓮と#21井本大雅はピットに戻ってきた。その間#12森山冬星と#5高橋悠之が#11木内秀柾をパスし一つずつ順位を上げた。4周目、#4三村壮太郎が大きくペースダウンし、そのままピットイン。また5周目にはトップ7がワンパックとなった。6周目に#92小高一斗が1コーナーで#8山田杯利をパスし3番手に浮上。同時に#34渡会太一が2位以下を引き離し始めた。2番手#2佐々木大樹は上位集団の中でペースが悪いのか、8周目の4コーナーで#92小高一斗に、そして9周目の10コーナーで#8山田杯利にかわされ4番手にドロップ。対象的に後半に調子を上げてきたのが#5高橋悠之で、8周目、そして10周目の10コーナーでそれぞれ#12森山冬星と#24古谷悠河をパスし5番手に立った。11周目には#12森山冬星が#24古谷悠河を10周目の10コーナーでパスし6番手に浮上、#5高橋悠之に対しテールトゥノーズの持ち込んでいる。14周目、#2佐々木大樹が遅れているか、後方の#5高橋悠之との距離が詰まり始める。また第2集団トップの7番手#24古谷悠河に対し#44佐藤凌音がじわりじわりと追いつき、16周目の6コーナーでパス。
そしてチェッカーが振られた。トップは#34渡会太一、2位#92小高一斗、3位#8山田杯利、以下#2佐々木大樹、#5高橋悠之、#12森山冬星、#44佐藤凌音、#24古谷悠河、#9宮下源都、#11木内秀柾がトップ10。DL最上位は13位の#43皆木駿輔、YH最上位は18位の#6野中誠太となり、BS勢が圧倒的な勢力を誇っている。
チャンピオン争いからは朝日ターボと皆木駿輔が脱落。佐々木大樹、渡会太一、山田杯利の3人に可能性が残された。
1位 渡会太一
終始トップを走ることができたので、タイヤを温存しながら良いペースで走ることができました。中盤からペースが上がりましたが、意図的に上げたわけではなく自然に上がりました。タイヤは残っていますし、今回の予選のようなマネジメントを行っていい結果を出したいです。
2位 小高一斗
調子はまだまだです。SUGOのレースやもてぎのタイヤテストではマシンにトラブルが発生しており、さらに今回も金曜日からの走行となっています。このためテスト不足でセットが煮詰められていません。この予選もセットの確認ぐらいの気持ちで走っていたので、結果的に2位になれたのはラッキーです。ただまだ車は満足の行く状態になく、同じシャーシを使っている渡会太一や山田杯利の仕上がりには到達していないと思います。勝てる車になるまでにはまだ時間がかかります。
3位 山田杯利
とにかく決勝に向けてタイヤを残したかったので、最初は抜かれてもいいかなと考えていました。スタートで佐々木大樹に抜かれて、一度抜けるタイミングが合ったのですがミスをしてしまったため、そこで小高一斗にパスされてしまいました。3番手に立ったときは離れていたトップ2は両方ともにペースを抑えていたので、自分も後方との間隔を見ながらペース配分を行っていました。タイヤは思ったほど減っていませんでしたが、決勝はどうなるかわかりません。後半に誰がどれだけ余力を残せたかが勝敗を決めると思います。
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