11:40から開始されたOK第10戦予選は、その直前まで降りやんでいた雨がダミーグリッドでグリーンフラッグが振られると同時に強雨に変貌し、路面乗用は一気にヘビーウェットへ変わった。その直前のコンディションに合わせセッティングを変えている車両は、かなり想定と異なるコンディションに違いない。
スタートと同時に#30小川がホームストレート上でスピンしストップ、またホールショットを決めたのは#9佐々木、後ろに#5高橋や#85佐藤が続くが、#85佐藤の序盤のペースが圧倒的で、3コーナーで#5高橋、そして25Rで#9佐々木をかわしトップに浮上した。#9佐々木は負けじとヘアピンでインを刺すが、#85佐藤がシケインで刺し返し、そのまま他を圧倒するペースで走ってぐんぐんとリードを気づいていった。またこのようなヘヴィーウエットだとやはりYHが強いようで、2周目に#19角田が一気に前に出て2番手に浮上。#9佐々木はおそらくレース直前のコンディションにセットを合わせたようで全くマシンが前に進んでおらず、同周回の最終コーナーで#5高橋にパスされ4番手まで落ちた。大粒の雨がすさまじい勢いで振ってきているため路面状況はみるみるうちに悪化していき、5番手にいた#24宮下が3周目のS字でストップ、ほかにも多数のドライバーが周回ごとにコースアウトしていくさばいばるレースの様相を呈してきた。4周目には2番手の#19角田が前を行く#85佐藤に対しコンマ4も速いペースで追い上げていく。また後方から上がってきた#13三村はS字で#9佐々木をパスし4番手に浮上。ところが5周目に#19角田がシケインで水たまりにタイヤをとられまさかの単独スピン。誰一人としてホームストレートをまっすぐ走れないような状況だが、#19角田がストップしたことで圧倒的なリードとなった#85佐藤は余裕の走りを見せる。しかしあまりにも雨量が多すぎるため6周が消化されてたタイミングで赤旗が振られレース中断となった。その時点での順位はトップから#85佐藤、#5高橋、#13三村、#18太田、#9佐々木、#22井本であり、確認した限り8台のマシンがストップしていた。
仕切り直しの9周レース
レースは一時中断したが、規定周回数を消化していないためもう一度仕切り直してレースが行われることとなった。すなわち昨日のTTの順位のままスタートするため、レース中にストップしたドライバーはかなり助けられた形となった。また燃料の補給などが可能になったため、ヘヴィーウエットへのセッティング変更を行っているチームも存在した。
12:15分からスタートした仕切り直しのOK第10戦予選は9周に周回数が減らされた。またレース前にドライバーへ多数決をとり、安全のため一列スタートとなることが決定された。
ローリング中に#13三村が3コーナーでストップ、1台欠けた状態だったが隊列を1列としたため大きな順位変動がない状態でレーススタート。トップは#9佐々木、以下#5高橋、#2朝日、#24宮下、#85佐藤、#25佐藤、#8三宅の順となる。#24宮下はオープニングラップのヘアピンで#2朝日をかわし、さらに#85佐藤が最終コーナーで#2朝日をかわした。2周目に#85佐藤が#24宮下に対しシケインで入ろうとするがこれは失敗、しかしその後の1コーナーで入り3番手に浮上。ところがその3番手に浮上した3周目に#85佐藤がS字で単独スピン、再スタートするが大きく遅れる形となった。また序盤に順位を落とした#2朝日だが、#24宮下をヘアピンでかわし3位に浮上、かわされた#24宮下もシケインの出口でスピンしてそのままストップしてしまった。雨は先ほどまでよりは弱いものの、コース上にはS字やシケインなどのイン側に大きな水たまりが多数あり、特にシケインはそのすべてが水たまりといっても過言ではないような状況。その中でトップを走る#9佐々木と#5高橋に3番手の#2朝日がじわじわと近づいてきた。また4番手には#18太田、その直後には#6大草、さらに離れて#25佐藤、#20澤田が並んでいた。6周目、2番手の#5高橋が3コーナーで単独スピンしストップ、これで#9佐々木は後方に対しある程度のリードを築けたかと思われたが、#2朝日のペースが速く徐々に近づいていく。また7周目の最終コーナーで#6大草が#18太田をかわし3番手に浮上。トップ2の差は徐々に近づいているものの、コース上は雨量が多い状況で、パッシングのリスクがあまりにも高すぎる。トップ2はそのまま適度な間隔を保ったままチェッカーが振られた。トップは#9佐々木、2番手に#2朝日、少し離れて#6大草、以下#20澤田、#18太田、#22井本、#25佐藤の順となった。
1位 佐々木大樹
ここまで雨量が多いと全く走れません。特に中断されたレースの時は、第9戦決勝でのタイヤの状態を見て内圧を低めで行ったのですが、それが原因で全くいい状態ではありませんでした。中断になったので内圧を高めて仕切り直しのレースに挑んだのですが、ある程度は改善されたもののやはりだめで、BSタイヤの排水性の悪さが表れた形になったと思っています。かといってほかのドライバーもみな同じような状況ですし、この状態だと攻めることでのリスクがあまりにも高すぎるので、ここはあきらめて我慢の走りをするしかありません。
2位 朝日ターボ
ただただ気を付けて走っただけです。そうしているうちに前がスピンアウトしていってこの順位になりました。後半は自分のペースもよかったですが、これは単に前にマシンがいたからであって、自分が単独で走っていたならばもっと難しい状況になったと思います。BSタイヤもかなり危ない状況でしたが、自分たちもほとんど変わらない状況にあると思います。優勝を狙うというよりも、とにかくコースにとどまることだけを考えて走るしかないでしょう。
3位 大草りき
やっとセッティングが決まって、かなり乗りやすくなりました。1列スタートになったので順位を上げられないかなと思ったのですが、これが逆に安心してスタートが切れたためスタートで大きく前に出ることができました。序盤前を走っていた#18太田よりもペースは良かったので、路面状況は同様の状況であれば行けると思います。第1決勝よりも前に行ける自信があります。