OK第6戦17周の予選ヒートは予定よりも8分遅れの11:58にスタートした。午前中と比べると徐々に風が強くなってきており、雨量も増加している。グリッドはTTの結果に戻り、29台がコースイン。しかし隊列が整わないと判断され4周のフォーメーションラップが行われた。3周目の最終コーナーで2台のマシンのエンジンがかぶり、#12森山冬星と#9宮下源都がDNSとなってしまう。結果27台の隊列が組まれ、レースがスタートした。
またもや好スタートを決めた#43皆木駿輔がホールショットを取り、2番手に#34渡会太一、そして同じく好スタートを決めた#8山田杯利が3番手につける。その後ろには#27伊藤琢磨、#5高橋悠之、#17高木悠帆が並ぶ。#27伊藤琢磨と#5高橋悠之はオープニングラップのヘリポートコーナーで#8山田杯利をパスし順位を一つずつ上げた。さらに#5高橋悠之のペースが序盤からよく、2周目の1コーナーで#27伊藤琢磨を交わし3番手に浮上、さらに後方では8番手の#7朝日ターボが同周回のヘリポートコーナーで#17高木悠帆を、そして3周目の2コーナーとヘリポートコーナー、8コーナーででそれぞれ#10冨田自然と#8山田杯利と#27伊藤琢磨をパスし4番手まで一気に駆け上がった。トップ1・2は3周目までそれぞれ後方を引き離していたのだが、#34渡会太一のペースが上がらない。4周目に#5高橋悠之に背中を捉えられた#34渡会太一はヘリポートコーナーで3番手にドロップし、4周目のシケインで#7朝日ターボにかわされさらに順位を一つ落とす。前方集団のペースについていけていない#34渡会太一はじわりじわりと後方の5番手争いに迫られていった。7周目に5番手争いのトップに立っていた#27伊藤琢磨だったが、こちらもペースが保てなくなってきた様子。最終コーナーで#17高木悠帆にかわされると、翌周の同コーナーで#21井本大雅にもかわされた。
周回は9周目に突入し、予選ヒートも後半戦となった。このあたりから雨量がかなり増加し、風も強くなってきた。トップは#43皆木駿輔が独走。2番手争いは#5高橋悠之と#7朝日ターボだが、微妙な距離感を保っている。その後ろには単独で#34渡会太一、5番手#17高木悠帆は単独、6番手以降は#21井本大雅、#27伊藤琢磨、#23新原光太郎となり、そこから少し離れたところに#2佐々木大樹が位置付けている。5番手の#17高木悠帆と#21井本大雅は#34渡会太一よりもペースが良く、10周目には#34渡会太一の背中を捉えた。#34渡会太一は11周目に順位を守ろうとヘアピンや8コーナーでブロックラインを取るが、最終コーナーの川に足を取られてかふらつきながらホームストレートに入ってきた。そこを#17高木悠帆が付き、1コーナーをアウトサイドからパス。さらに#21井本大雅も2コーナーで#34渡会太一を交わし5番手に浮上した。
14周目。コース上は川が多数できており、徐々に挙動が危なげなマシンが出てきた。その中でもトップ#43皆木駿輔は非常に安定したペースで流しながら走行を続けており独走状態。また2番手争いの#5高橋悠之と#7朝日ターボの距離が微妙に縮まったが、コース上の危険性を考慮したか#7朝日ターボが仕掛けるような様子はない。その後方には#17高木悠帆と#21井本大雅の4番手争いがあるが、こちらも2番手争いと同様に動きはない。ところが9番手あたりに動きが出始めた。9番手の#2佐々木大樹が16周目の1コーナーで#27位伊藤琢磨をパスすると、4代からなるこの集団の距離がぐっと知事待った。この好機を見逃さなかった#22渡部樹が最終ラップに#27伊藤琢磨を交わしたそのころ、トップがゴールラインに到達しチェッカーが振られた。
順位は#43皆木駿輔が独走でポールポジションを獲得。2番手に#5高橋悠之、3番手#7朝日ターボ、以下#17高木悠帆、#21井本大雅、#23新原光太郎、#34渡会太一、#2佐々木大樹、#22渡部樹、#27伊藤琢磨の順でチェッカーを受けた。
1位 皆木駿輔
今回もスタートがうまく決まり、そのまま逃げ切ることができました。ここはポールが非常に有利なので序盤逃げ切りのようなセットアップはしていませんが、茂原でのポールスタートはミスをするような気がしません。しかし、第5戦と比べるとBS勢の調子が上がってきたのが気がかりです。決勝のコンディションはまだわかりませんが、そう簡単にいくとは思えません。後半にかけて雨量が増加した時には、マージンを築いていたので流して走ってはいましたが、マシンに不安になるような動きはなく、高い仕上がりにあります。決勝ではベストを尽くして戦います。
2位 高橋悠之
この予選ヒートではそれほどプッシュしたタイミングがなかったため、タイヤをしっかりと温存し、決勝へのマージンを残すことができました。ただもちろんトップの皆木駿輔はしっかりとタイヤが残っていますし、こちらは序盤の温まりが遅かった部分に課題が残っています。後半雨量が増えてきたときは自分のペースが落ちるのでは?と考え警戒しましたが、思っていたよりも落ちませんでしたし、また朝日ターボとの距離も詰まりませんでした。先ほどのヒートはやれることをすべてやりましたし、タイヤの性能差もほとんどそん色ない印象です。これからコンディションがどう変化していくかが問題ですが、決勝は28周と長いレースですので、落ち着いて焦らず走り、優勝します。
3位 朝日ターボ
レース序盤はタイヤの特性と自分の走りをうまく生かし、順調に順位を上げていくことができました。予選では最低でも5位以内に入りたいと考えプッシュしていこうと考えていましたが、スタートで思ったよりも上がれなかったのが残念でした。フォーメーションラップ中に他車にトラブルがあった関係で、自分がロスしている雰囲気がありましたから。後半にかけ雨量が増えてきたときは、前や周りのBS勢の動きを観察しながら様子見をしていました。セット的にいい部分と悪い部分が出てきており、順位を上げようとすると無理をしなければならなかったためです。
今週は全体的にセットアップに悩まされていますが、これはOTK系シャーシの特性的な問題なように思います。我慢の走りを強いられていますが、とはいってもほかのドライバーよりは速さがあります。決勝は雨量によってどうなるかわかりませんし、高橋悠之はとても良いドライバーです。しかし最低でも表彰台獲得を狙っていきます。
関連情報
【2019全日本カート茂原】OK第5・6戦 タイムトライアル | Paddock Gate
OKタイムトライアルはA・Bグループ分けにて行われる。天候は曇りで肌寒さを感じる気候。コース上はウエットパッチが残るものの、ほぼ完全にドライコンディション。