レインコンディションになった際のセッティングといえば、何はともあれスプロケットを大きく変更し、フロントトレッドを最大に、リアトレッドを最小に設定することが必要だ。さらに雨量が増加した際には、重心位置を高める工夫を行いたいところだが、ご存知の通りシート位置の変更は他のセッティングに比べると容易ではない。そこで登場するのがシートパッド。本来はシートとドライバーとの微妙な隙間を埋めたり、ドライバーにかかる負荷を軽減することを目的として装着するものだが、それをシート底面などに引くことによって簡易的に重心位置を変更することができる。レインコンディションとなった2018全日本カート選手権SUGO大会の、OKクラスのマシンに見られたシートセッティングをチェックしていこう。
底面にパッドを引くことによる高重心化
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オーソドックスな雨セッティングといえば、シート底面へのパッド追加。数cm単位で重心位置を上げる事によって、コーナリング中の荷重移動を大きくさせ、タイヤを路面に押し付けることが最大の目的。低μコンディションにおける最も確実なグリップを確保する方法だ。