SUGO西コースのピットロードがJAF公認レース開催時に封鎖される理由

コースイン・コースアウト時にはしっかりと手を挙げて周囲のドライバーに注意を促すのは、レーシングカートに乗るうえで基本中の基本である。フルスピードで走行するコース内のマシンと、これからコースに入るマシンとの速度差は大きく、互いに十分注意をしなければ重大事故の発生に繋がりかねない。

当然サーキット側も安全に配慮し、コースへと繋がるピットロードを設計している。…はずなのだが、そのピットロードを使えない理由がスポーツランドSUGO西コースにはあった。一体どういうことなのだろうか。

通過できないピットロード

2019全日本カート選手権SUGO大会では、木曜日の走行開始から1コーナー外側にパイロンが置かれ、コースイン時にピットロードを通過することができなかった。このため、ドライバーは1コーナー出口から直にコースインすることとなり、従来の2コーナーからコースインする方法に比べると危険性が高いと言わざるを得ない状況となっていた。

実はこのパイロン、これまでの全日本カート選手権でもレース開催中は設置されていた。SUGOではダミーグリッドが1コーナー側のパドックエリアに設置され、スペースの関係上4列での整列される。このため、各ヒート開始時のコースインはピットロードを通らない方が都合が良いのだ。

とはいえ、公式練習やタイムトライアルではセッション途中でコースインすることは多く、またレース中の再コースインの可能性もあり得るため、ピットロードが使用できないのは危険である。

SUGO西コースのピットロードはJAF非公認

なぜピットロードが封鎖されているのか、Paddock GateではSUGO担当者に取材を行った。その結果判明したことを以下に記す。

  • 2009年3月に西コースがリニューアルオープンしたタイミングでは、1コーナー外側のピットロードは存在していなかった。
  • JAFのコース公認はリニューアルオープン時に取得したものであるため、公認コース図にピットロードが記載されていない。
  • その後ピットロードを増設したが、公認を取り直していない。
  • 現在設置されているピットロードはJAF非公認であるため、公認レース開催時に使用することができない。
  • 2018年まで練習走行ではピットロードを使用していたが、一部エントラントよりピットロードに関する意見が出たため、今回は木曜日からピットロードを封鎖した。
  • 通常のローカルレースやスポーツ走行時はピットロードを使用している。

確かに、全日本カート選手権はJAF公認を取得していないサーキットで開催することはできない。例えそれがサーキットのほんの一部分であったとしても。しかし、現在の全日本カート選手権のレースウィークにおいて、(OK部門開催時)土曜日の午前中までのセッションは全てスポーツ走行枠に過ぎない。これはポンダーやゼッケンの装着義務がないことからも明らかである。参加者からの意見の有無に関わらず、安全確保のためにピットロードは開放すべきではなかったのだろうか。

2018全日本カート選手権SUGO大会金曜日での写真。この時点ではピットロードを使用している。

むしろ根本的な問題は、ピットロードだけが非公認である点にある。筆者の記憶では2010年の時点でこのピットロードは存在していたので、少なくとも9年間もの間SUGO西コースのピットロードはJAF非公認状態であるはずだ。JAF公認を取り直しさえすれば、このような問題が発生することは無い。レース開催において最優先されるべき事項は何なのか、今一度考え直す必要があるのではないだろうか。

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2019年10月6日に開催された全日本カート選手権東地域第5戦 スポーツランドSUGOのリザルトが発表されました。なお、ポイントランキングはPaddock Gate独自集計によるものです。

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